10月16日、「JR東日本カップ2022第96回関東大学サッカーリーグ戦」2部第18節、産業能率大学と日本大学の試合が行われた。
試合は日本大学が2-0で勝利。近藤友喜が試合を決める活躍を見せた。前半10分に、自ら得たPKを決め、13分には左サイドからゴールに向かってドリブルで侵入して、右足を振り抜き、中村健人のゴールをお膳立てした。
横浜FCで長く経験を積んでいる近藤友喜について、日本大学の川津博一監督は、「人を使うことが出来るようになってきた」とし、勝負どころが明確になってきたと評価した。
また、第18節を終え2部リーグ2位と好調を維持している要因を明かした。それは、ツートップに長いボールを入れて、前でボールを握れていること。この試合の勝因もツートップにあったと総括した。
「今までの長いチーム作りのなかで、ビルドアップをする、ボールを握る、というのはしみついているが、勝つためにはミドルサードで握るのが有効だということを選手たちも感じている。結果に結びついているから、長い距離を走ることも、長いボール蹴ることも、嫌がらずにやっている」
勝ち点3を、より確実に取れて、選手たちが手ごたえを感じているという。
22日には2部第19節、中央大学と日本体育大学の試合が行われた。試合は中央大学が日本体育大学を3-0で下した。
「首位の日体を倒すという思いが詰まったゲームだった。気持ちの部分が今までの中大には足りなかったが、それを全面に出して戦えたのが、3-0で勝てた要因」と、宮沢正史監督は振り返った。
また、攻撃で3点取れたのは非常にうれしいと話し、「自分の判断でプレーできているのが良い攻撃につながっている」と説明した。
「僕と(中村)憲剛が来て、相手を見て判断しろと、口酸っぱく言っているし、そういう練習を積み重ねている。しっかり相手を見て、たくさんボールを触って、上手くさせたいという思いがある」
攻撃のパターンを決めるのではなく、しっかり自分の判断で行えていると、選手たちの成長を評価した。
延期されていた第14節は25日に行われ、明治大学は国士舘大学と対戦した。
「1-5なので完敗。サッカーじゃない」とは、明治大学の栗田大輔監督。
「明治が一番こだわっている、コンタクトと球際で圧倒的に負けていた。サッカーをやる前提のところを、見直さないといけない」
相手の国士舘大学については、「本当に素晴らしかった」と称賛。「あれくらい戦う姿勢を出して行くのがサッカーだと思う。それがベースにあって、技術とか戦術とかに入って行く」とし、明治大学とは「そこが根本的に違う」と語った。
30日には、第20節の拓殖大学と流通経済大学の試合が行われ、3-1で流通経済大学が勝利を収めた。
「思い切ってこのメンバーにしてから、3連勝出来た」
大量失点の試合が続いた流通経済大学の中野雄二監督は、守備の選手を大胆に入れ替えた。キーパーとディフェンスラインは全員が1,2年生で、しかも両サイドバックはディフェンダーの選手ではない。
「システムとか戦術の前に、局面局面でしっかりと粘り強く戦える選手をピックアップした。非常に良く頑張っていると思う」
さらにこの試合、ミスから失点したが、それを引きずらずに、前の選手が点を取って勝てたことに、「チームの状態が上向きになったと感じる」とし、こう述べた。
「1位も12位も関東のチームに差はない。いい状態の方が勝つ」
(文=玉 昌浩)
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