北京冬季五輪で銅メダルを獲得したスピードスケート韓国代表のキム・ミンソク(23)が、選手村内で飲酒運転事故を起こし、選手資格停止1年6カ月の重懲戒を受けた。
韓国氷上競技連盟は8月9日、ソウルのオリンピック公園内にある連盟会議室でスポーツ公正委員会を開き、キム・ミンソクに対して飲酒運転事故及び飲酒騒乱行為、体育人の品位を毀損した行為を適用し、選手資格停止1年6カ月の懲戒を下した。
また、選手村の外でキム・ミンソクとともに酒を飲んだ後、飲酒状態でキム・ミンソクの車を運転し、選手村に入村したチョン・ジェウン(23)にも、同様の理由で選手資格停止1年の懲戒を下した。
このほか、キム・ミンソクとチョン・ジェウンの飲酒運転をほう助し、車に乗っていたチョン・ソンギョ(23)には資格停止6カ月、チョン・ジェウォン(21)には資格停止2カ月の懲戒を下した。
スピードスケート韓国代表を率いるキム・ジンス監督に対しては、選手管理が不十分だとし、資格停止1年の懲戒を下した。
スポーツ公正委員会のキム・ソンチョル委員長は、ブリーフィングで「社会的雰囲気と照らしてみると、あまりに軽い懲戒を下したのではないか」という質問に対し、「資格停止1年6カ月は選手にとって致命的な懲戒だ。キム・ミンソクは五輪でのメダル獲得など、褒章実績を考慮して量刑措置を執った」と伝えた。
チョン・ジェウォンに対する資格停止2カ月という懲戒レベルについては、「(自分が)何の車に乗って選手村に戻ったのか思い出せないほど、当時は酔った状態だったという。同僚が飲酒運転をした事実を認知できなかった点を考慮して、懲戒レベルを決定した」と説明した。
そして、「ほかの種目と比較しても、決して懲戒期間は短くない。選手を保護するために軽い処罰をするのではない」と強調した。
キム・ミンソクは同日、スポーツ公正委員会に出席する前、報道陣の前で「このようなことを起こして本当に申し訳ない。誠実に臨む」と頭を下げて謝罪した。しして、公正委員会で疎明を終えた後、「飲酒と飲酒運転の事実をすべて認めた。骨身にしみて後悔しているし、本当に申し訳ないと思っている。一生反省して生きていく」と述べた。
キム・ミンソクら4人は去る7月22日午後、トレーニングを終えてキム・ジンス監督の許可を得て外出。選手村の外で食事をし、酒を飲んだ後、キム・ミンソク所有の車を飲酒状態のチョン・ジェウンが運転し、選手村に戻った。
その後、キム・ミンソク、チョン・ジェウン、チョン・ソンギョは宿舎で休憩を取り、ショートトラック女子代表パク・ジユン(23)の誕生日パーティに招待され、選手村正門のウェルカムセンターに向かった。
パーティ終了後、キム・ミンソクは自身の車にチョン・ジェウン、チョン・ソンギョ、パク・ジユンを乗せ、飲酒状態で運転して宿舎へと向かった。
その過程で、選手村内の歩車道境界ブロックと衝突する事故を起こしたが、4人は「保険証書を取りに行く」として車をそのままにして宿舎に復帰。そして、放置された車を発見した卓球代表常備軍の選手からの通報で、選手村関係者たちの調査が行われるに至った。
今年2月に行われた北京冬季五輪で、キム・ミンソクはスピードスケート男子1500m銅メダルを獲得。チョン・ジェウォンもマススタート銀メダルを獲得した。
キム・ミンソクの場合、選手資格が回復するのは2024年2月。このため、2026年のミラノ・コルティナダンベッツォ冬季五輪出場に大きな問題はないが、選手生活においては少なからぬ打撃を受けることになった。
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