プレミアリーグ得点王に輝いたにもかかわらず、韓国代表FWソン・フンミン(29、トッテナム)は謙虚に自身を低めていた。
2021-2022シーズンのプレミアリーグで23ゴールを記録し、エジプト代表FWモハメド・サラー(29、リバプール)とともに得点王に選ばれたソン・フンミン。欧州最高峰のリーグで最多得点を記録しただけに、もはや世界最高の選手と言っても過言ではないはずだ。
特に、同じ1992年生まれのブラジル代表FWネイマール(30、パリ・サンジェルマン)とは肩を並べるほどのレベルに達しただろう。ネイマールは今季リーグ・アンで13ゴール6アシストを記録するも、負傷などにより出場数は22試合にとどまった。今季の記録だけ見れば、ソン・フンミンがより優れた活躍を披露したという見方もできる。
ただ、ソン・フンミンは得点王に選ばれたことを誇示せず、一層謙虚な態度を示した。
5月30日、韓国代表の練習拠点である坡州(パジュ)のサッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)で取材に応じたソン・フンミンは、「得点王になったからと言って変わったことはまったくない。外に出ていないので、何が変わったのかわからない」とし、「ネイマールは世界最高の選手。僕は最高になるために努力をしている選手だ」と、ネイマールが自分より立派な選手であると伝えた。
そんなソン・フンミンは来る6月2日、ソウルワールドカップ競技場で行われるブラジル代表との国際親善試合でネイマールとの“エース対決”が注目されている。
「国際Aマッチ4連戦、特にブラジル戦は不足した面を探す試合にならなければならない」と強調したソン・フンミン。FIFAランキング1位のブラジルをホームに迎え、目の前の結果に期待するというより、今年11月のカタールW杯本大会に向け、国際舞台での競争力を蓄えたい考えを持っている。
「ブラジルには良い選手が多いが、僕たちも良い試合をできるし、期待もしている。見せられるものすべてを見せつけたい。良いスパーリングパートナーになるだろう。こうした機会はめったにない。ほかのチームメイトも恐れることなく全力でぶつかってほしい。“できる”という心構えで試合に臨めば良い」
「現時点での結果は重要ではない。勝利できればなお良いし、より努力に励むだろうが、サッカーは常に望む方向には行かないものだ。良い試合ができなくても、多くを学べる試合になればと思う。目の前だけを見ず、W杯を見てチームを作り上げなければならない」
そう語ったソン・フンミンは、「選手たちも練習しながら常に連携を深めている。一緒に練習する時間も短いなか、それでも長く足並みをそろえてきたチームメイトも多く、コミュニケーションをしながら上手く合わせている。いつになく長期間の招集だ。この間に色々と試してみて、改善点を探せられれば良いだろう。細かいプレー、約束されたプレーを作り出さなければならない。チームには得点を決められる選手も多いので、積極的にチャンスを作らなければならない」と、今回のAマッチ期間の重要性を説いた。
韓国は2日のブラジル戦以降、6日にチリ代表、10日にパラグアイ代表、14日にエジプト代表と対戦する。試合当日に両者が出場するかは不透明だが、エジプト戦ではソン・フンミンとサラーによるプレミア得点王対決も期待されている。
「すべてのチームとの対戦を期待している」と胸中を明かしたソン・フンミンは、「サラーが来るかどうかはわからないが、来るのであればお互いに良い試合をしたい」と期待を示していた。
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