韓国Kリーグで誤審が認められた。それもVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による判定に対してのものだ。
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韓国サッカー協会(KFA)は3月15日、公式ホームページで審判小委員会の結果を発表した。
KFAが説明した試合は、去る11日に行われたKリーグ1(1部)第5節、蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)とFCソウルの一戦だ。
試合はFCソウルが前半4分に先制するも、後半に2ゴールを決めた蔚山現代が2-1で逆転勝利を収めた。ただ、蔚山現代の逆転弾となった後半35分の場面をめぐり、サッカーファンの間で議論が勃発していた。
当時の状況はいたって簡単だ。FCソウル陣のペナルティエリア内で、蔚山現代DFソル・ヨンウ(23)が味方とのワンツーで突破を図った際、体をぶつけあったFCソウルDFユン・ジョンギュ(23)とともに倒れる場面があった。2人が倒れた直後、キム・ヒゴン主審はPKを宣告した。
その後、VARの介入があり、主審が映像を確認。判定は8分近く時間を要したが、結果は覆ることなく蔚山現代がPKを獲得。これをFWレオナルド(24)が成功させ、蔚山現代が勝利した。
この場面について、KFAの審判小委員会は再度判定を確認した結果、以下のように伝えた。
「当時、試合後半36分頃、FCソウルのペナルティエリア内で蔚山現代のソル・ヨンウとFCソウルのユン・ジョンギュが同時にボールにチャレンジする状況があった」
「ユン・ジョンギュはボールに向かって動いており、この過程でソル・ヨンウが相手に身体的接触、つまり“トリッピング”を試みたので、これは攻撃者の反則と見なければならない」
「このため、PKの判定は誤っており、試合の正しい再開方法はFCソウルのフリーキックでなければならない」
審判小委員会は続けて、「キム・ヒゴン主審が最初の判定をユン・ジョンギュの反則と判断することもできたが、モニターで提供された映像を確認しても、その決定を覆すことができなかったのが非常に残念なことだ」とし、「行政的処分とともに、持続的な教育及び体系的なトレーニングが長時間必要だと判断し、審判委員会で管理することで決定した」と伝えた。
Kリーグの2022シーズン序盤、非常に重要な試合で起きた8分近いVAR判定も結論は誤審であり、KFAの発表には残念さを感じるほかない。また、この日はFCソウルのアン・イクス監督が判定に不満を示し、試合後記者会見に出席しなかったことから、こちらも懲戒される可能性が高い。
PKに加えて監督への懲戒も加わる。蔚山現代戦の誤審はFCソウルに散々な結果をもたらした。
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