韓国Kリーグ1(1部)で決定的な誤審が1試合に2度も起きたことが確認された。
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韓国サッカー協会(KFA)の審判委員会は4月5~6日に評価小委員会を開き、週末に行われたKリーグの試合における審判のレフェリングを評価した。
そのなかで、4月4日に水原(スウォン)総合運動場で行われたKリーグ1第7節の水原FC対済州(チェジュ)ユナイテッドで誤審が発見された。試合は2-1でホームの水原FCが勝利している。
誤審が発覚したのは後半ロスタイムの場面。水原FCのDFチョン・ドンホ(31)が済州DFチョン・ウジェ(28)に激しいタックルを加えた際、主審はイエローカードを提示するにとどまっていた。しかし議論の結果、退場が適切だという結論が出た。
審判委員会によると、チョン・ドンホのタックルは競技規則第12条の退場に該当する激しい反則プレー(Serious Foul Play/SFP)だったため、退場措置を執らなければならなかったという。
審判委員会は「タックルの状況で両足の形態(Lunge)やタックルスピード、相手選手との接触地点(骨折の危険が高い膝下)などを考慮すると、明らかなSFPの状況とみるのが妥当だ」と結論付けた。
これにより、チョン・ドンホは韓国プロサッカー連盟賞罰委員会の判定に沿い2試合の出場停止処分に。このため、第8~9節の出場が不可能となった。
また、同じく後半ロスタイムにおける済州FWチュ・ミンギュ(30)のゴール取り消しも不適切だったという判定が出た。当該の場面でチュ・ミンギュはゴールを入れたものの、ハンドを指摘され得点が認められなかった。
審判委員会は「この場面での核心は攻撃者の偶然なハンドに対する主審の判断において、試合規則が定める得点の即時性(immediacy)を満たしているかどうか」とし、「即時性は攻撃者の偶然なハンドから得点までの間に数回のパス、ドリブル、チャレンジなどが起きない場合に成立する。だが、本場面では攻撃者の偶然なハンド以降、3回以上のボールタッチはもちろん、積極的なチャレンジが行われた。したがって、ハンド成立のための得点の即時性が認められないため、得点取り消しと警告処分は過重な処罰だった」と説明した。
いずれの誤審も済州に不利に作用した。特に、チュ・ミンギュのゴールは試合を2-2の同点で終えられる可能性のあった決定的な得点であったため、済州の立場としては誤審が惜しいと感じざるを得ないだろう。
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