現役時代にガンバ大阪、柏レイソルに在籍し、現在は韓国Kリーグ2(2部)の忠南牙山(チュンナム・アサン)FCを率いるパク・ドンヒョク監督は、我が道を歩んでいる。
忠南牙山FCは12月13日、パク・ドンヒョク監督の続投を発表した。先週に3人の監督候補に最終面接を行ったところ、パク・ドンヒョク監督が最も高い点数を受けたという。
前身の牙山ムグンファ時代の2018年からチームを率いてきたパク・ドンヒョク監督は、来シーズンも忠南牙山FCの指揮官を任されることになった。
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1979年生まれで42歳のパク・ドンヒョク監督は、Kリーグ1・2部全22チームで最年少の指揮官だ。
2018年に初めて牙山ムグンファの監督に就任したときは、同い年で親友の元韓国代表FWイ・ドングッ(42、引退)がまだ全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースの選手として活躍していた。当時から新進気鋭の青年指揮官として注目を集めていたパク・ドンヒョク監督だが、今もKリーグでは“末っ子監督”の位置にいる。
もっとも、年齢は若いが指導者としての経歴は無視できない。これまでKリーグ2で4シーズン通算135試合を消化し、49勝32分54敗の成績を記録している。来季には早くも監督歴5年目に突入する。
2部のチーム、さらには戦力も豊富でないこともあり、パク・ドンヒョク監督の指導力はそれほど大きく注目されていない。
しかし、パク・ドンヒョク監督はこの4年間を通じて、自分なりの采配でチームに競争力をもたらしてきた。誠実さのあるリーダーシップで選手たちの能力を引き上げ、スピードと機動力のある明確な戦い方のサッカーも披露してきた。
何より、2018年に牙山ムグンファの監督に就任した際には、同年のKリーグ2で優勝に導いた実績もある。チームが忠南牙山FCとして再創設された2020シーズンこそ最下位に終わったが、今季は最下位を脱出し8位でシーズンを終えた。
忠南牙山FCはKリーグで最も資金力のないクラブだが、強固な組織力で手ごわいチームを作り上げるパク・ドンヒョク監督の指導力は高く評価されている。
これらが、低い順位と関係なくパク・ドンヒョク監督が来季も続投することになった背景だ。
パク・ドンヒョク監督は最近、U-23韓国代表の新監督候補として取りざたされたこともあった。韓国2部の下位チームで指導者キャリアを積むパク・ドンヒョク監督は、黙々と自分だけの道を歩んでいる。これまでの歩みを振り返れば、彼が韓国サッカー界をけん引する有望な指導者となる可能性は十分にある。
12月15日、選手テストのためチームにとどまっていたパク・ドンヒョク監督は、「忠南牙山FCを再び率いることになった。厳しい環境ではあるが、それなりに最善を尽くしてきたし、これからもそうするだろう。2022年も忠南牙山FCは十分な戦力を整えられるよう、冬にしっかり準備を進める」と覚悟を明かしていた。
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