Kリーグ2部からACLへ…韓国カップ戦王者の全南ドラゴンズはどんなクラブ?過去にJクラブと対戦も

2021年12月13日 サッカー #Kリーグ #ACL
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韓国FAカップのトロフィーを掲げたのは、今シーズンのKリーグ2(2部)を4位で終えたクラブだった。

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12月12日、大邱(テグ)FCと全南(チョンナム)ドラゴンズによるFAカップ決勝の第2戦がDGB大邱銀行パークで行われ、アウェーの全南が4-3で勝利した。

ホームでの第1戦を0-1で落としていた全南だが、2戦合計スコアを4-4、アウェーゴールで上回り、見事に優勝を果たした。

(写真提供=韓国サッカー協会)FAカップ王者の全南ドラゴンズ

カップ戦に強い全南ドラゴンズ

全南はPOSCO(旧浦項製鉄)を親企業、韓国南西部の全羅南道(チョルラナムド)をホームタウンとし、1994年12月に創設されたクラブ。POSCOは同じくKリーグクラブの浦項(ポハン)スティーラースの親企業も務めていて、両チームの対戦は「製鉄家ダービー」と呼ばれている。

もっとも、5度のリーグ優勝、3度のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝を誇る浦項と異なり、全南は1995年のリーグ参入から1部中位~下位を行き来するクラブだった。ただ、2018年に12チーム中最下位で2部に降格して以降は、10チームで戦う2部でも中位。今季は4位でリーグ戦で終えるも、プレーオフで敗退し1部昇格を逃した。

リーグ戦ではパッとしない全南だが、カップ戦では強さを見せてきた。全南はこれまで1997年、2006年、2007年にFAカップを制覇しており、今季含めて4回の優勝回数は浦項、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースと並んで2位タイ(1位は水原三星ブルーウィングスの5回)の記録。2006~2007年の2連覇は韓国プロサッカー史上初のことだった。

そして、全南はFAカップ王者の資格で過去に2度ACLに出場しており、2007年には川崎フロンターレ、2008年にはガンバ大阪と同じグループステージを戦った。ただ、直接対決では川崎に2敗(ホームで1-3、アウェーで0-3)、G大阪に1分1敗(ホームで3-4、アウェーで1-1)と一度も勝てず、いずれの年もグループステージで敗退している。

ちなみに、現在の全南には元V・ファーレン長崎のFWイ・ジョンホ(29)、元愛媛FC、レノファ山口、カマタマーレ讃岐のDFパク・チャニョン(25)、元湘南ベルマーレ、福島ユナイテッド、鹿児島ユナイテッド、栃木SCのブラジル人FWアレックス(28)と、元Jリーガーも在籍している。

(写真提供=韓国サッカー協会)今季の全南キャプテンを務めたイ・ジョンホ

2部クラブとして初のACLへ

そうして迎えた今季FAカップ決勝。全南も大邱FCも優勝という“最高のフィナーレ”を望んだはずだが、ホームで第2戦を迎えた大邱FCの意気込みは格別だった。

試合会場のDGB大邱銀行パークでは、2018年のFAカップ優勝時のトロフィーが正門に設置され、ファンが写真を撮影できるスペースが作られた。大邱FCは3年ぶりとなるFAカップ制覇とともに、2019年3月にオープンした新しい本拠地での初優勝を狙っていた。

しかし、残酷にも勝利の女神は全南にほほ笑んだ。大邱FCは前半25分、DFホン・ジョンウン(27)が肘打ちで一発退場となると、数的不利によって守備が崩れた。

大邱FCは日本人MF西翼(31)らのゴールで3得点を挙げるも、前後半でそれぞれ2失点を喫し、ホームで膝まずくことになった。主審が試合終了の笛を鳴らすと、大邱FCの選手たちは座り込んで涙を流した。

(写真提供=韓国サッカー協会)ゴールを決めた西翼(右)

一方の全南は、通算4回目となる14年ぶりのFAカップ優勝とともに、2部クラブとして初優勝という偉業を成し遂げた。

FAカップではこれまで、2005年にセミプロの蔚山現代尾浦造船トルゴレFC(現在は解散)、2017年に2部の釜山(プサン)アイパーク、2019年にセミプロの大田(テジョン)コレイル(現・大田韓国鉄道)がFAカップ決勝に進出したが、いずれのクラブも準優勝に終わっていた。

さらには、Kリーグで2013年に昇降格制度が設けられて以降、2部クラブがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得したのも今回の全南が初めてだ。

全南は今季FAカップで“ジャイアントキリング”を連発。ベスト32で水原(スウォン)FC、ベスト8で浦項、ベスト4で蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)、そして決勝で大邱FCと、1部クラブを次々と撃破してみせた。

全南を率いるチョン・ギョンジュン監督は試合後、「選手たちは苦しみながらも良い結果を出してくれた。選手たちが期待以上に頑張った」と選手を称え、「来季ACL出場は選手たちの大きなモチベーションになる。私の役割は果たしたし、私自身、やはり(ACL出場は)期待が大きい。最善を尽くして準備する」と期待を示した。

チョン監督のインタビュー直後、記者会見場に訪れたイ・グァンス社長は、「来年は良いチームを作りたい」と積極的な支援を約束していた。

(写真提供=韓国サッカー協会)歓喜に沸く全南の選手たち

これにより、2022年のACLには韓国から全北現代(Kリーグ王者)、全南(FAカップ王者)、蔚山現代(Kリーグ2位)、大邱FC(Kリーグ3位)が出場することが決定。

全北現代と全南はグループステージから、蔚山現代と大邱FCはプレーオフからの参戦となる。

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