“日本人Kリーガー”石田雅俊擁する2部大田、悲願の1部昇格ならず…第1戦先勝も敵地で4失点大敗

1部の壁は高かった。日本人MF石田雅俊(26)が所属する大田(テジョン)ハナシチズンの悲願は叶わなかった。

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大田は12月12日、アウェーの江陵(カンヌン)総合運動場で行われた江原(カンウォン)FCとの昇降格プレーオフ第2戦で1-4と敗れた。ホームでの第1戦は1-0で勝利していたものの、2戦合計スコア2-4とし、1部昇格に失敗した。

手中に収めたはずの昇格をみすみす逃した。大田は前半16分にDFイ・ジョンヒョン(24)のゴールで先制。第1戦を無失点で抑えたため、江原は逆転に3ゴールが必要な状況となった。

ところが、大田の守備はあっという間に崩れてしまった。26分のDFイ・ジソル(22)のオウンゴールを皮切りに、1分後の27分にはDFイム・チェミン(31)のヘディングゴール、そして30分にはMFハン・グギョン(31)のゴールと、わずか4分間で逆転を許してしまう。

それでも、もう1点決めればアウェーゴールによって優位に立つだけに、大田は攻勢に出た。しかし後半ロスタイム、MFファン・ムンギ(25)にダメ押しの追加点を浴び、勝負が決まった。

2013年からKリーグに昇降格制度が導入されて以降、第1戦で勝利したチームが昇格・残留に失敗したことはなかった。だが今回、大田は初めて第1戦で勝利しながら昇格を逃したチームとなった。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)昇格を果たせず落胆する石田雅俊

企業クラブ転身で1部を目指すも…

企業クラブ2年目も昇格の夢は叶わなかった。1997年に市民クラブ「大田シチズン」として誕生した大田は、2019年12月にハナ金融グループの買収によって企業クラブ「大田ハナシチズン」に生まれ変わった。

大田ハナシチズンとして最初のシーズンを戦った2020年は、現U-23韓国代表指揮官のファン・ソンホン監督を招へいするも、最終的な結果は失敗だった。ファン監督もシーズン途中に指揮官の座を退き、リーグ戦も3位で終えた。辛うじて準プレーオフに進出したものの、昇格の資格は得られなかった。

大田は今シーズンを控えてイ・ミンソン監督を新指揮官に選んだ。イ監督はこれまで監督経験こそなかったものの、中国の広州恒大(現・広州FC)をはじめ韓国の江原FC、全南(チョンナム)ドラゴンズ、蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)、そしてU-23韓国代表など、約10年間にわたりコーチを務めてきた。イ監督は多様な経験を持つ指揮官として、大田昇格のミッションを任された。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)大田ハナシチズン

シーズン通して成果も多かっただけに残念でならない。大田はシーズン中盤まで浮沈を繰り返した。4~5月には5試合連続未勝利(3分2敗)の泥沼に陥ったこともあったほどだ。

ただ、夏の移籍市場で補強した石田、コン・ミンヒョン(31)ら新戦力によって勢いを得た。イ監督は石田、コン・ミンヒョンのほかイ・ヒョンシク(25)、FWウォン・ギジョン(25)ら機動力のある攻撃陣を組み合わせ、攻撃的なサッカーを展開した。

しかし、大田は最も重要な瞬間で勝利できず、1部の壁を乗り越えられなかった。イ監督は「惜しい試合だった。選手たちは最善を尽くしてくれた。監督の私が戦術的、戦略的に間違って対処してしまったことが大きかった。選手が1年間苦労して戦ったのに、監督のせいで昇格を果たせず申し訳ない。それでも、再び準備をすることがプロ選手の仕事だ。2022年を見据えてまたチームを作っていきたい」と述べた。

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