“韓国の至宝”イ・ガンイン(20、マジョルカ)を今夏に放出したバレンシアの選択に、地元メディアは今も怒りを表しているようだ。韓国メディア『MKスポーツ』が報じている。
バレンシア地元メディア『スーペルデポルテ』は11月30日(日本時間)、「ユースの選手がトップチーム昇格後に十分な出場機会を得られず、退団を余儀なくされるのは、優れたチームであるほどよくあることだ」と前置きしたうえで、「バレンシアは(他チームから有望株を)引き抜くどころかイ・ガンインを事実上追い出した」と地元クラブを批判。
続けて、「イ・ガンインは疑いの余地のないサッカーの才能にあふれていた。しかし、バレンシアは“ここまでぎこちなく未熟なことがあるのか”と思ってしまうような行政で、未来のスターをみすみす逃した」と嘆いた。
2011年7月にバレンシア下部組織に入団したイ・ガンインは、トップチームで通算62試合に出場し、3ゴール4アシストを記録。この間、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)やUEFAヨーロッパリーグ(EL)など主要大会にも出場したが、一試合当たりの出場時間は42.4分にとどまった。2020-2021シーズンのプレータイムは平均53分と、ほとんど出場機会に恵まれなかった。
『スーペルデポルテ』は、「自前で育成した有望株や他チームのポテンシャルある若手が、自身の未来を信じ、任せられるような長期的なプロジェクトをバレンシアは見せられていない。イ・ガンインに提供した成長の環境は、洗練されたものとはあまりにかけ離れていた」と残念がった。
今夏にバレンシアと契約を解除したイ・ガンインは、日本代表MF久保建英(20)が所属するマジョルカにフリーで加入。現在まで11試合に出場して1ゴール1アシスト、総出場時間は699分と、バレンシア時代よりも多くのプレータイムを確保している。
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