無所属になった“韓国のメッシ”イ・スンウ、新天地は母国クラブが有力か。中東やMLSも候補に浮上

バルセロナ下部組織出身で“韓国のメッシ”と呼ばれたFWイ・スンウ(23)が、シーズン途中でシント=トロイデンと契約を解除する“攻め手”に出た。

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シント=トロイデンは去る11月23日、イ・スンウとの契約解除を発表した。シーズン真っ只中の時期としては異例のことだ。

イ・スンウは2021-2022シーズンが始まってリーグ戦で1試合も出場できなかった。3試合でベンチ入りしたものの、実際にピッチに立つことはなかった。

これは今季に限ったことではない。2019-2020シーズンからの2年間で、イ・スンウはリーグ戦でわずか21試合の出場にとどまった。昨季途中にはポルティモネンセにレンタル移籍したが、後半戦でリーグ戦出場は4試合のみだった。つまり、2年以上もまともにプレーできていないのだ。

(写真提供=韓国サッカー協会)イ・スンウ

シント=トロイデンとシーズン途中に契約を解除したのも、ベルギーで今後の希望を見出せなかったからだ。

このままでは停滞期間も長くなり、選手生命そのものに大きく悪影響を及ぼす。そのため、契約解除は「出場機会が得られるチームを早く探したい」という意志の表れとみられる。

同じバルセロナ下部組織出身のMFペク・スンホ(24)は、欧州での出場機会減を受けて今年3月に全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースに移籍すると、Kリーグでの活躍から韓国代表に2年ぶり復帰を果たした。あくまで欧州にこだわり続けたイ・スンウとは対照的な状況だ。

故郷クラブが獲得に名乗り

現在、無所属となったイ・スンウはKリーグクラブへの入団を打診している。

昨冬や今夏の移籍市場にも、イ・スンウにはKリーグ移籍説が浮上した。全北現代や蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)などの上位クラブが候補に挙がったが、どちらもイ・スンウの技量に懐疑し、最終的に移籍は実現しなかった。

複数の関係者によると、現時点で最も密接に対話を交わしているクラブは1部の水原(スウォン)FCだという。

水原FC側は、移籍金が発生しないだけにイ・スンウの年俸は可能な範囲で交渉する意思を示した。水原FCの事情に詳しい関係者も、「継続的に対話しているのは事実だ。まだどの段階まできたと明確に規定することはできないが、水原FCが獲得を進めているのは事実だ」と明らかにした。

水原FCのホームタウンである水原市はイ・スンウの故郷だ。水原FCもイ・スンウと縁が深く、過去にはチョ・ドクチェ監督時代、オフシーズンにイ・スンウが韓国に帰国した際、水原FCで練習をしたこともある。当時の縁で、クラブオーナーのヨム・テヨン水原市長ともつながりがあるという。

そして、水原FCもイ・スンウ獲得の必要性を感じている。昇格初年度にファイナルA(上位グループ)進出を果たす快挙を成し遂げた水原FCだが、成績に反して国内における人気が高くない。

そこで、ある程度ファンの多いイ・スンウを獲得できれば、クラブの新たな顔として話題を集められるものと期待している。

水原FCを率いるキム・ドギュン監督も、戦術面でイ・スンウの活用価値があると判断しているようだ。

キム・ドギュン監督は柔軟な戦術変化を追求する指導者として、イ・スンウを2トップの一角、あるいはトップ下、ウィングでも起用できると見ている。直近2年間でまともにプレーできていないというリスクはあるが、キム・ドギュン監督は選手の価値を肯定的に評価しており、獲得を進めているという。

もっとも、イ・スンウには水原FC以外にも行き先が開かれている。別のKリーグクラブや、米メジャーリーグサッカー(MLS)、さらには中東も候補に挙がっているようだ。

まだ移籍市場が開かれていないため、イ・スンウとしては冷静に交渉の窓口を開き、最も良い条件を提示してくれたチームのユニホームを着るものとみられる。

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