KTウィズの韓国シリーズ初制覇で11月18日に閉幕した2021年の韓国プロ野球は、早くもストーブリーグに注目が集まっている。
ここ数日以内にフリーエージェント(FA)資格を得た選手らが公示されるのだが、公示選手がFAを申請すれば、数日後に申請者リストに含まれ、市場が開かれる。早ければ1週間内に2022シーズンの方向性を決めるストーブリーグが開幕する。まだFAは公式発表されていないが、対象者は早めに出ている状況だ。
今回のFA市場には、ナ・ソンボム(33、NCダイノス)、キム・ヒョンス(34、LGツインズ)、キム・ジェファン(33、斗山ベアーズ)、パク・ゴンウ(31、斗山ベアーズ)、ソン・アソプ(33、ロッテ・ジャイアンツ)、パク・ヘミン(31、サムスン・ライオンズ)など優秀な外野手が多い。
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内野手はパク・ビョンホ(36、キウム・ヒーローズ)、チョン・フン(35、ロッテ・ジャイアンツ)、ファン・ジェギュン(34、KTウィズ)、ソ・ゴンチャン(32、キウム・ヒーローズ)、投手はヤン・ヒョンジョン(34、テキサス・レンジャーズ、前KIAタイガース)、ペク・ジョンヒョン(35、サムスン・ライオンズ)、捕手はカン・ミンホ(37、サムスン・ライオンズ)、チェ・ジェフン(33、ハンファ・イーグルス)らが注目選手となっている。
チェ・ウォンジュン、カン・ミンホ、ファン・ジェギュン、キム・ヒョンス、パク・ヘミン、パク・ゴンウらは2020東京五輪韓国代表にも選ばれた選手だ。代表クラスの選手が多いだけに、来たるストーブリーグの結果次第では来シーズンの構図が大きく揺れ動く可能性が高い。
当然、価値が高いほどスカウト競争が熾烈で、価格も跳ね上がる。通常であれば前所属球団と、獲得を望む球団の競争を通じて契約規模が大きくなる。昨年冬、斗山(トゥサン)ベアーズに残留したホ・ギョンミン(32)とチョン・スビン(32)がそうだった。2人は前所属球団と他球団が競争を繰り広げるにつれて、FA契約の規模も大きくなった。
特に、斗山とのFA契約で満37歳までキャリアが補償されたホ・ギョンミンは、最大7年85億ウォン(約8億5000万円)で契約し、事実上斗山の終身契約選手になった。保障金額は4年65億ウォン(約6億5000万円)だが、その後の3年20億ウォン(約2億円)はホ・ギョンミン自身の意志によって実行される。
2018年冬、チェ・ジョン(35)もSKワイバーンス(現SSGランダース)と6年最大106億ウォン(約10億6000万円)の大型FA契約を結び、早くからフランチャイズ・スター(同一球団で長く活躍し続ける選手)としての地位を確定させた。
そして今年のストーブリーグでも、このような例が出てくること可能性が高いとされている。
ヤン・ヒョンジョン、ナ・ソンボム、ソン・アソプは、長い間球団の顔として活躍してきた選手だ。3選手がいずれも30代半ばに迫っていることを考慮すれば、前所属球団は契約期間5年以上の終身契約書を出すに値する。
もちろん、他球団の契約条件によっては、前所属球団で提示した契約期間5年は、6年または7年に延長される可能性も高い。
またキム・ヒョンスとパク・ビョンホも似たような状況にある。2人ともユニホームを一度変えたが、フランチャイズ・スター級と評価されている選手だ。
LGはキム・ヒョンス、キウム・ヒーローズはパク・ビョンホとの縁を維持する方針のため、他球団の獲得オファーが提示されると、契約規模を上方修正すると見られている。
カン・ミンホもサムスンよりはロッテでのプレー歴が長いが、サムスンはカン・ミンホとの再契約をストーブリーグの最優先順位に設定しているようだ。
市場価値は買い手の意志次第だ。昨年冬、ストーブリーグで外部FAの獲得に成功した球団は、サムスンとSSGだった。NC、ハンファ、キウムもまた、外部FA選手の獲得を試みたが、実現しなかった。今冬のストーブリーグではSSG、ハンファ、KIA、LGなどが、外部のFA選手を狙う球団に挙げられている。
守ろうとする者と奪おうとする者の対決で、どのチームがどのように終身契約カードを切るのかに関心が集まっている。
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