8月4日、正田醤油スタジアム群馬にて、第45回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会決勝が行われた。
名古屋グランパスU-18と北海道コンサドーレ札幌U-18の決勝戦は、前半39分に甲田英將のゴールで名古屋グランパスU-18が先制。後半31分には、真鍋隼虎が追加点を決め、試合は2-0で名古屋グランパスU-18が勝利を収めた。
試合後、名古屋グランパスU-18・古賀聡監督は、チームの強みについて、「自分たちがプレッシャーを相手陣で掛けて、ブロックを作って構えて守るのではなく、常に前からプレッシャーを掛けるということが一つの強み。それは何のためかと言えば、奪って相手が整わない状況で、速く攻撃をするため」とし、「あとは全員が一つのボールにかかわりながら、常にゴールに向かってアクションを起こし、ゴールに向かって仕掛ける。個がエンジンとなって、スイッチとなって、チームの連動を導き出す。そういった部分が自分たちの強みだと思う」と説明した。
また、「“ステージ奪取”ということを、目標として掲げている」とし、「何よりも大切なのは一人ひとりが、より上のステージで活躍するチャンスを奪い取るということ。トップに上がっていく選手は、すぐにトップの競争のなかでレギュラーを勝ち取っていくことを意識して今回もやっている。大学に進学しても1年生の一発目から試合に出ていくための力をつけて、ステージアップし、ステージを奪っていく。または年代別の代表に選ばれていくなど、個として“ステージ奪取”していくことが大きな柱となっている」と強調した。
さらに、「相手に関係なく自分たち自身が成長していくことが一番で、そのことが組織としての強さにつながる」と述べた。
一方の、北海道コンサドーレ札幌U-18・森下仁之監督は、「ボールを大事にすることがクラブの育成のテーマでもあるので、ある程度いろんな相手のなかでも、全てではないが、自分たちのボールを保持するという部分では、ある一定のところは出せたのではないかと思う」と評価した。
「ただ、もっともっとプレーのスピードや判断のスピードを上げないといけないし、ボールを持つだけではなくて、相手の嫌なところや、点になるところを意識したなかで、プレーさせないといけないと感じた」と話した。
さらに、「北海道にずっといたら、立ち位置もわからないし、“予選リーグでがんばった”だけでは、わからなかったと思う。自分たちが見えないなかやって来たが、決勝まで戦えて、やれるんじゃないかと。自分たちを小さく見せないで、自信を持って、さらに上を目指してやっていければと感じた7試合だった」と振り返った。
名古屋グランパスU-18については、「自分たちと彼らの差というのは、アタッキングサードとディフェンディングサードでどれだけ戦えるかという部分。いろんなテクニックや駆け引き、技術も含めての差だったと思う。中盤のところだけのプレーではなくて、ここから点を取れるところ、ここからしっかり守れるところを、自分たちはもっと鍛えないといけない。グランパスさんがこうやって優勝するというのは、そこの差があったんじゃないかと思う」と語った。
(文=玉 昌浩)
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