韓国Kリーグ(1部)の全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースは7月20日、浦項(ポハン)スティーラースからU-24韓国代表FWソン・ミンギュ(21)を獲得したことを発表した。背番号は「21」を付ける。
4年6カ月の長期契約で、移籍金は20億ウォン(日本円=約2億円)以上とされる。
かつてKリーグに存在した忠州(チュンジュ)ヒュンメルFCのユース出身であるソン・ミンギュは、チームの解散に伴い高校卒業直後の2018年に浦項に加入し、同年にプロデビュー。新型コロナウイルス感染症の影響で短縮開催となった2020シーズンには、27試合で10ゴール6アシストの活躍を披露し、ヤングプレーヤー賞を受賞した。
また、今年5月にはパウロ・ベント監督率いる韓国A代表に初招集され、6月9日の2022年カタールW杯アジア2次予選のスリランカ戦でA代表デビュー。東京五輪に出場するU-24韓国代表にも選出されており、同国の先輩FWファン・ヒチャン(25、ライプツィヒ)のような猪突猛進な突破で注目を集めている。
全北現代を率いるキム・サンシク監督は、「ソン・ミンギュ獲得によってサイド攻撃での選手活用に弾みがついた」とし、「攻撃ですべてのポジションを消化できる選手だ。チームに多くの助けをもたらすことができると期待している」と述べた。ソン・ミンギュは東京五輪終了後に全北現代に合流する予定だ。
一方の浦項としては、ソン・ミンギュの放出は大きな痛手だ。
今季Kリーグではソン・ミンギュがチーム最多スコアラー(7得点)であり、彼がU-24韓国代表合宿で不在だったアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージでは得点力不足に苦しんだ。
来る9月14日の決勝トーナメント1回戦ではセレッソ大阪と対戦する。浦項としては、ソン・ミンギュに代わり得点を量産できるストライカーを現有戦力から探さなければならない。
なお、浦項はソン・ミンギュ移籍に際し公式SNSを通じて声明を発表。
「クラブは新しい挑戦を望むソン・ミンギュ選手の意思を尊重しました。今回の移籍を通じてクラブが直面している財政的な困難を減らし、より円滑なチーム運営を図ることにしています」とし、「時期の緊急性により、監督やコーチングスタッフと十分な調整なく移籍を勧めることになりました。今後は選手の移籍プロセスを改善し、コーチングスタッフと事前に十分な競技を行うよう最善を尽くすことを約束します」と伝えている。
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