保守的な韓国代表ベント監督に“変化”の予兆…フォーメーションから選手起用まで

2019年03月19日 サッカー

「年齢は問わない」「フォーメーションを変えることもある」

語気は強くなかったが、変化の意志はたしかだ。あとは練習とAマッチで実践するだけだ。

去る1月のアジアカップで8強脱落の“屈辱”を味わった韓国代表ベント監督が、再スタートを前に変化を約束した。

ベント監督は昨年9月に就任したが、フォーメーションと選手起用が毎回同じという指摘を受けている。フォーメーションは4-2-3-1でほぼ固定されており、アジアカップまで誰でも予測可能な先発メンバーだった。それについては2カ月前に、アジアカップの失敗の原因として叱責を受けた。

3月22日のボリビア戦、同26日のコロンビア戦を控えるベント監督は、代表招集初日となった3月18日、坡州サッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)で記者会見を開き、自らアジアカップの反省点を取り上げ、改善を予告した。

アジアカップ後、中盤の要であったキ・ソンヨンとク・ジャチョルが代表を引退した。ベント監督は2人の代表引退を望まなかったが、逆らえない現実だ。

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ただその現実は、クォン・チャンフン、イ・ガンイン、ペク・スンホを初めてベント・コリアに呼び、イ・ジンヒョン、キム・ジョンミンを再び招集するなど、27人の代表メンバーのうち、13人をMFで固めるきっかけにもなった。

そのなかでも18歳になったばかりのイ・ガンインの起用については、彼を抜擢した瞬間から話題になっている。イ・ガンインは3月19日、代表チームに合流する。

練習初日、選手たちと挨拶するベント監督

選手起用で保守的な傾向があるベント監督は、関連する質問に「できる限り技術の高い選手を招集する方針を持っている。年齢も基準になることがあるが、どれだけ高い能力かどうかが重要だ。実力のある選手は年齢を問わない」と答えた。

ベント監督は先月、イ・ガンインとスペイン現地で会ったことを伝え、「選手本人が何かを見せたい意志がかなり強い」と明かした。

ゴールキーパーからのパスを展開するサッカースタイル、いわゆる“後方ビルドアップ”は続けるが、フォーメーションを少し変える可能性も示した。

韓国代表は1月1日のサウジアラビア戦でスリーバックを試したこともあるが、ファン・ウィジョのワントップ、ソン・フンミンが2列目の4-2-3-1がほとんどだった。これはアジアカップで、相手の密集守備に苦戦する理由になった。対戦相手は韓国の戦術を明らかに把握しており、それに合わせて対応していた。

ベント監督は「多分、今回の試合でフォーメーションが変化することもある。それでも試合を行うスタイルは変わらないだろう」と話した。

3月18日の記者会見に臨むベント監督

カタールW杯への道も、アジアのチームとの勝負だ。同じ失敗は繰り返せない。ベント監督も「結果にかかわらず、改善すべき点は直さなければならない。チャンスを作ってもゴールにつながらない点は、改善しなければならない」とし、「試合でもっと大胆にならなければならない」と強調した。

今回のAマッチ2連戦で、ソン・フンミンを最前列で起用するツートップなど、得点力を高める方法がテストされると思われる。

招集初日に27人のうち24人が集まった韓国代表は、3月19日にイ・チョンヨン、ペク・スンホ、イ・ガンインが合流して“完全体”となる。3月21日まで坡州で練習する。

今回のAマッチ期間は、「ファン公開トレーニング」を実施しない。韓国代表は2連戦で、良い内容と結果を出すことだけに集中する。

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