Kリーグでは“縛りルール”で苦戦も…全北現代、ガンバ大阪と同組のACLでは前線の主力”総出撃”?

2021年06月25日 サッカー #ACL #Kリーグ

ガンバ大阪とアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で同組の全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースが、国内とは違った姿をアジアの舞台で見せるかもしれない。

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Kリーグ1(1部)には「U-22選手義務出場規定」なる独自ルールが存在する。これは去る2013年に設けられた登録メンバー18人に23歳以下の選手を1人以上含める義務が、2019年に規定変更されたもので、各チームは22歳以下の選手を先発に1人、控えに1人以上を必ず含めなければならない。

そして、この独自ルールが、国内屈指の戦力を誇る全北現代を苦しめてきた。特に今シーズンは交代枠が最大5人まで拡大されたが、U-22選手を2人起用しなければ5枚の交代枠を活用できない。

このため、全北現代は第19節まで終えた今季Kリーグ1で9勝6分3敗(1試合未消化)の2位につけているが、3位の水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングス、4位の大邱(テグ)FCと勝ち点で同率。カップ戦では初戦で3部クラブにPK戦で敗れるなど、苦しい戦いが続いている。

豊富な攻撃陣を活かしきれず

全北現代は独自ルールによって選手起用を制限されたことで、毎試合でメンバー編成に苦労していた。

チームに所属する22歳以下の選手では、FWイ・ソンユン(20)やMFイ・ジフン(19)がユース出身選手が主に起用されてきた。

ただ、2人はウィングやサイドを主戦場とする選手であり、ガンビア代表MFモドゥ・バーロウ(28)や日本人MF邦本宣裕(23)、元JリーガーのMFキム・ボギョン(31)のほか、MFハン・ギョウォン(31)やMFイ・スンギ(33)ら主力とポジションが被る。そのため、彼らのような先発級の選手がベンチスタートとなるケースがたびたび生じていたのだ。

ACLにはこのような独自ルールがない。つまり、全北現代は現有戦力を100%フル活用し、柔軟に先発メンバーを組むことができる。

特に、攻撃陣は豪華なメンバーを多彩に組み合わせられるだけに、キム・サンシク監督も期待感を示す。キム監督は「U-22ルールに悩まなくても良いので気が楽だ。我々の望む最上のラインナップを構築できるだろう。より優れたパフォーマンスを発揮できるはずだ」と話している。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)邦本宣裕

サイドバック“2枚”の緊急事態

もっとも、全北現代がサイドバックに懸念を抱えたままACLを戦うことになる。DFチェ・チョルスン(34)、DFイ・ジュヨン(28)ら主力がいずれも負傷しているためだ。

すでに獲得を決めたタイ代表DFササラック・ハイプラコーン(25)、レンタルでの復帰が噂される韓国代表DFキム・ジンス(29、アル・ナスル)は、今回のグループステージに登録が間に合わなかった。

さらには弱り目に祟り目で、両サイドバックをこなせるDFイ・ユヒョン(24)がU-24韓国代表の2次招集メンバー選出のため帯同せず。このため、全北現代は右サイドでは韓国代表DFイ・ヨン(34)、左サイドではプロ2年目のDFチェ・ヒウォン(22)が全6試合に出場しなければならなくなった。グループステージは中2日の過密日程で行われるだけに、層の薄さは非常に心配な部分だ。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)イ・ヨン

全北現代は6月26日のグループ初戦でチェンライ・ユナイテッド(タイ)と対戦する。キム監督は「チェンライ戦に最大限集中している。最初の試合が最も重要だろう。ミスをせずに必ず勝利したい」と意気込んだ。

なお、ガンバ大阪とは同月29日と7月10日に対戦予定だ。

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