2023年サッカー女子W杯は“南北共同開催”? FIFAが提案、3つのメリットとは

2019年03月05日 サッカー #女子サッカー

まず、低コスト・高効率という点だ。

韓国は2002年の日韓W杯と2017年U-20W杯を通じて、メジャー大会開催のノウハウとインフラを取り揃えている。女子W杯は計24チームが参加するのだが、男子大会に比べて規模が大きくないため、必要な競技場の数も少ない。2015年のカナダ大会では6つの競技場が、今年6月に開催されるフランス大会では9つの競技場が使われる。

特に3万人以上を収容できる大型競技場は、開会式や決勝戦で使う2~3つで十分だ。6万人規模のソウルワールドカップ競技場と、4万人規模の平壌の金日成競技場を使えばいい。残りの中規模スタジアム6~7つは、韓国から4~5つ、北朝鮮から2つを追加する。既存の競技場の補修で十分なのだ。

ホン・ミョンボ専務理事は「FIFAが審査することになるのだが、韓国はインフラが整っており、北朝鮮も無理はないと思う。韓国のノウハウがあるので、北朝鮮でも十分開催することができる」と説明した。

南北の女子サッカーのレベルが一定水準という点も、共同開催の名分になる。FIFA女子ランキングで、北朝鮮は11位、韓国は14位で、いずれもワールドカップ16強進出が可能だ。韓国は6月のフランス女子W杯で2大会連続出場になる。

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北朝鮮はフランスに行けないが、アジアトップクラスに入るほどの戦力を持っている。2年前のU-17女子W杯とU-20女子W杯をともに制したことは記憶に新しい。運動の才能を持つ女性がまずサッカーを目指すなど、北朝鮮では女子サッカーは最高のスポーツとして位置づけられている。共同開催が実現したら、南北合同チームではなく、それぞれのチームで出場して好成績を狙うことができる。

最近の国際社会では、朝鮮半島の平和的な雰囲気を注視している。平和ムードが女子W杯へとつながれば、自然と北朝鮮の変化と開放の意志を国際社会に知らせるメッセージになる。北朝鮮の良いイメージが、より多くの人々に届くわけだ。

それはすなわち、世界最高の人気スポーツであるサッカーが平和に貢献することにもなる。今年再選が有力視されているインファンティーノ会長とFIFAが「あまりに商業的」という批判を避けて、さまざまな方法で世界に貢献できることを知らせることになる。

サッカー女子W杯の南北共同開催は、歓迎すべきアイデアではないだろうか。

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