ダービー大勝に貢献!元アビスパ福岡ウォン・ドゥジェが“スター軍団”の主力争いを過熱させる

165回目の韓国Kリーグ“東海岸ダービー”を制した蔚山現代FCの隠れた英雄は、プロデビューを飾ったソル・ヨンウ(21)とオリンピック代表の元アビスパ福岡ウォン・ドゥジェ(22)だった。

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2人は“スター軍団”蔚山現代の主力争いにさらに火をつけ、自身の存在価値を高めている。

ソル・ヨンウとウォン・ドゥジェは、去る6日に浦項スティールヤードで行われた浦項スティーラースとの“東海岸ダービー”でそろって先発出場。泥臭い役割を引き受け、チームの4-0の完勝に貢献した。

プロ初試合で鮮烈デビューのソル・ヨンウ

ソル・ヨンウは、蔚山現代率いるキム・ドフン監督が切り出した“サプライズ・カード”だ。

ユースチームの現代中、現代高を卒業し、蔚山大学を経て今シーズンからプロチームの門を叩いたソル・ヨンウは、開幕前の冬季キャンプからコーチ陣の注目を集めた。ユース時代にサイドアタッカーとして活躍した彼は、人並外れた闘志と個人技、スピードに長けた選手だった。

そんなソル・ヨンウを、キム監督はこれまで主力を張っていたジェイソン・デイビッドソン(28)に代わり、浦項戦で左サイドバックに起用した。これは浦項率いるキム・ギドン監督もまったく予想できなかった采配だ。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ソル・ヨンウ

ソル・ヨンウは“秘密兵器”らしく、デビュー戦で強烈なインパクトを残した。

浦項のシム・ドンウン(30)やクォン・ワンギュ(28)ら“先輩”との右サイドの攻防はもちろん、パラシオス(27)など外国人フォワード相手にも身をなげうった守備を披露した。

数回仕掛けたオーバーラップも、プロデビュー戦とは思えない果敢な突破で見るものの目を引いた。

韓国の試合分析業者『ビープロイレブン』によると、ソル・ヨンウは後半35分にパク・チュホ(33)と交代されるまで、守備地でブロックとクリアをそれぞれ5回ずつこなした。ボール獲得も11回で、相手のファウル誘引も両チーム最多の5回を記録した。

U-23選手権MVPの名に恥じぬ活躍を披露したウォン・ドゥジェ

去る1月のU-23アジア選手権の優勝メンバーであり、MVPに輝いたウォン・ドゥジェも、浦項戦が転換点となった。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ウォン・ドゥジェ

ユン・ビッカラム(30)やシン・ジンホ(31)、コ・ミョンジン(32)らと中盤でし烈な主力争いを繰り広げるウォン・ドゥジェは、今シーズンここまで2試合(先発1回)で101分をプレーするのにとどまっていた。そんな彼が今回、初めて90分のフルタイムを消化した。

2列目のコ・ミョンジンやシン・ジンホが攻撃エリアで積極的にプレーし、得点にかかわることができたのは、ウォン・ドゥジェが豊富な運動量で馬車馬のように活躍したからだった。

彼はボール獲得だけで18回と、両チーム最多の数値を見せた。加えて中央地域でのパスも最多の37回を試み、34回成功。守備的MFとして重要な評価基準である中距離のパスも、成功率95%(20回中19回成功)に達していた。

2人はプレッシャーのかかった浦項とのダービーマッチで自身の役割をまっとうし、主力争いへ向けた大きな自信を得た。

毎試合最適な先発メンバーを構想するキム監督は、ソル・ヨンウやウォン・ドゥジェら若手の台頭でより一層嬉しい悩みを抱えることだろう。

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