メッシ、エムバペ、ネイマールの価値が下落…新型コロナでサッカーの移籍市場も混乱必至

2020年04月10日 サッカー #欧州サッカー

新型コロナウイルスの影響で、サッカーの移籍市場に冷たい風が吹きそうだ。

サッカー選手の移籍や価値を主に扱う『Transfermarkt』は4月9日(日本時間)、最近の更新データを公開し、選手価値が世界的に計90億ユーロ(約1兆655億円)下落したと伝えた。

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新型コロナの感染拡大が深刻となり、全世界の主要リーグが中断されたり、開幕できなかったりするなかで、クラブの財政難が深刻なレベルに達し、一部のクラブは破産の危機に追い込まれた。

そのため今年の夏と冬の移籍市場はもちろん、今後数年間は、ビッグクラブも財布のひもを緩めない状況といえる。巨額の移籍金を担うスター選手を中心に、多くの選手たちの移籍計画に混乱が生じるとの見方が強い。

スター選手の価値が次々と下落

凍りついた市場の状況は『Transfermarkt』のデータに、そのまま現れた。

世界最高の価値を誇るフランス代表キリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)は、2億ユーロ(約237億円)から1億8000万ユーロ(約213億円)に下落した。ブラジルのスター選手ネイマール(パリ・サンジェルマン)と、プレミアリーグ最高年俸を誇るラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)も1億6000万ユーロ(約189億円)から1億2800万ユーロ(約151億円)に下落した。

あのリオネル・メッシ(バルセロナ)も1億4000万ユーロ(約166億円)から1億1200万ユーロ(約133億円)と、約20%も価値が減少している。

特に世界で最も巨額が行き来するイングランド・プレミアリーグでは、計20億ユーロ(約2368億円)も選手の価値が下がることが確認された。

トッテナムでプレーする“アジア選手最高年俸”のソン・フンミンも、2019年12月に8000万ユーロ(約95億円)と評価されていたが、今年は20%減少した6400万ユーロ(約76億円)。コロナの余波で、瞬く間に20億円が蒸発したわけだ。

ソン・フンミン

ソン・フンミンとチームメイトのハリー・ケインも、1億5000万ユーロ(約178億円)から1億2000万ユーロ(約142億円)となった。

もちろん『Transfermarkt』の価値の指標が、移籍市場で通用する絶対的なデータではない。しかし選手の年齢と契約期間、評価、以前の移籍金など客観的データを使用して現在の価値を計算するため、多数のリーグとクラブで参考資料として活用されていることも事実だ。

2010年、ドイツ・ブンデスリーガでプロデビューしたソン・フンミンにしても、当時の15万ユーロ(約1800万円)の評価から一度も落とすことなく、自らの価値を上げ続けたが、今回初めて減少に転じた。コロナの影響を感じざるを得ない。

欧州5大リーグの影響力

国際サッカー連盟(FIFA)傘下の国際スポーツ研究所(CIES)は、6月までに主要リーグが正常化していない場合、欧州5大リーグ(スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア、フランス)の選手価値は、総額1兆2600万円ほど下落すると予想した。

FIFAによると、去る1月1~31日に全選手の移籍で発生した金額は11億5000万ドル(約1248億円)で、前年比4.3%増加した。

世界的に計4108件の移籍があったのだが、そのうち上述の5大リーグが占めた割合は、わずか14.1%の580件だった。ただ移籍金で見ると、全体の71.8%に相当する8億2460万ドル(約895億円)となっている。前年比(6億4600万ドル)27.6%増加した数字だ。

それほど5大リーグの比重は大きい。

しかし新型コロナの見通しが立っていないため、5大リーグのクラブが財布のひもを緩めることはないだろう。選手価値が下落するとのデータが公開されているように、移籍市場はまさに氷河期に入った。

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