2020年シーズンのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)がついに開幕した。
キム・ドフン監督率いる蔚山現代FCは、プレーオフを勝ち抜いたFC東京とホームの蔚山文殊サッカー競技場で対戦した。結果は1-1のドローに終わり、両チーム勝ち点1を分け合った。
FC東京はプレーオフですでに実戦感覚を引き上げていたが、蔚山現代は今回の試合がシーズン初戦。キム監督は新加入のチョ・ヒョヌとコ・ミョンジンをベンチに据え、ユン・ビッカラムはメンバー外とした。
蔚山現代の先発メンバーは、ビヨルン・ヨハンセン、ジュニオール・ネグラン、キム・インソンが攻撃の三角編隊として起用され、2列目にはキャプテンのシン・ジンホはじめU-23韓国代表イ・ドンギョンと元福岡ウォン・ドゥジェが配置された。
守備陣には負傷離脱中のユン・ヨンソンに代わり、昨シーズンのKリーグで1試合のみの出場に留まったキム・ミンドクが抜てき。元鹿島チョン・スンヒョンとセンターバックのコンビを組んだ。
両サイドバックにはジェイソン・デイビッドソンとチョン・ドンホが入り、守護神はチョ・スヒョクが務めた。
前半がスタートし、蔚山現代はFC東京の素早いカウンターに苦戦する。アダイウトンやディエゴ・オリヴェイラといったブラジル出身選手に振り回されるなか、レアンドロが攻撃の起点となった。
FC東京はレアンドロがボールをキープし、蔚山現代のサイドとDFラインの裏側を徹底的に攻略した。セットプレーでもレアンドロがキッカーを務めると、前半11分にはコーナーキックに合わせたアダイウトンのシュートをGKチョ・スヒョクが間一髪防ぐシーンもあった。
前半37分にもコーナーキックからオリヴェイラが決定的なヘディングシュートを放つと、その4分後にはレアンドロのパスにサイドバックの室屋成が抜け出し、GKと1対1の決定機も演出された。続けざまにピンチが訪れた蔚山現代だが、チョ・スヒョクのセーブで失点のピンチを切り抜けた。
ホームで防戦一方の蔚山現代は、前半17分にチョン・ドンホのクロスに合わせたヨハンセンの右足シュートがクロスバーを叩いたシーンを除き、ほとんど決定機を作り出せずに前半を終えた。
後半に入り、ヨハンソンがペナルティエリア外から強烈なシュートを放つなど初めて決定機を迎えた蔚山現代だが、後半18分に先制ゴールを許してしまった。レアンドロがペナルティエリア内に送ったスルーパスにオリヴェイラが反応し、左足で冷静にゴールネットを揺らした。
失点後、キム監督は後半22分にチョン・ドンホに代えコ・ミョンジンを投入し、陣形をスリーバックに変えた。ウォン・ドゥジェをスリーバックの中心とし、その両サイドにチョン・スンヒョンとキム・ミンドクを配置。前線はヨハンソンとジュニオールのツートップとした。
すると、フォーメーションの変更が功を奏し、左サイドバックから1列ポジションを上げたデイビッドソンの突破から後半36分にフリーキックを得る。シン・ジンホがゴール前にクロスを放ると、ボールはチョン・スンヒョンと競り合ったアダイウトンの頭に当たり、そのままゴールネットに吸い込まれた。
痛恨のオウンゴールで同点に戻されたFC東京は、後半40分にレアンドロのシュートがゴールポストを直撃するなど再び攻勢を強めた。しかし、蔚山現代の守備陣もしぶとくピンチを守り抜き、最後は1-1のドローで試合を終えた。
ACL開幕戦での黒星スタートを免れた蔚山現代は、2月29日のKリーグ開幕戦(ホームのFCソウル戦)を挟み、次は3月4日にパース・グローリー(オーストラリア)を再びホームで迎える。
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