40年ぶりに五輪本大会出場を逃したU-23韓国代表前監督のファン・ソンホン氏の“新天地”が決まった。
韓国Kリーグ1(1部)の大田(テジョン)ハナシチズンは6月3日、ファン・ソンホン氏の新監督就任を発表した。
大田は5月限りで辞任したイ・ミンソン前監督の後任にファン・ソンホン監督を指名した。
「危機的状況を打破し、新たな変化と巻き返しが必要な時点だ」と伝えた大田は、「韓国国内外のリーグと国家代表で選手、指導者として豊富な経歴を持つファン・ソンホン監督が、チームを統率するリーダーシップと経験を基に、危機を克服する適任者だと判断した」と、選任の理由を説明した。
ファン・ソンホン監督は1968年7月14日生まれの55歳。現役時代はセレッソ大阪、柏レイソルと日本でも活躍し、C大阪時代の1999年に25試合24ゴールでJリーグ得点王に輝いた。
引退後は主にKリーグクラブを率いた後、2019年末に地方自治体運営の市民クラブ「大田シチズン」からハナ金融グループを母体とする現在の大田の指揮官に就任したファン・ソンホン監督だが、首脳陣との確執や成績不振により2020年9月に途中辞任した。
その後、2021年9月にパリ五輪を目指すU-23韓国代表監督に就任。2023年9~10月の杭州アジア大会ではMFイ・ガンイン(23、パリ・サンジェルマン)らを擁し、決勝で日本を下し金メダルを獲得した。
ただ、今年4月のU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選)では準々決勝でインドネシアにPK戦の末敗戦。1988年ソウル大会から続いた五輪連続出場記録が「9」で途絶え、1984年ロサンゼルス大会以来、40年ぶりに五輪出場を逃していた。
ファン・ソンホン監督は大田の新指揮官就任に際し、次のようにコメントしている。
「大田ハナシチズンがハナ金融グループともに再誕生した当時、最初に一歩をともにしただけに、再び故郷に戻ってきた気分だ。また戻ってくることができて嬉しい気持ちが大きく、難しい状況でも重責を任せてくれたクラブにとても感謝している」
「チームが現在危機に置かれているため、それだけ負担と責任感も重く抱いている。これまでの現場での経験を活かし、早くチームが正常化できるよう、切実な気持ちで最善を尽くす。現在の危機を克服し、クラブが夢見るビジョン達成のためにすべての構成員と一つになり、努力する」
なお、大田は第16節終了時点で3勝5分8敗の勝ち点14。全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース、大邱(テグ)FCと勝ち点では同率だが、総得点数により12チーム中11位に沈んでいる。
また、大田には元ガンバ大阪のMFチュ・セジョン(33)、元G大阪、FC東京、名古屋グランパスのDFオ・ジェソク(34)などのJリーグ経験者も在籍している。
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