パウロ・ベント監督率いるサッカー韓国代表は12月11日、釜山(プサン)の九徳(クドク)総合運動場で開かれた2019東アジアサッカー連盟(EAFF)E-1サッカー選手権・第1戦で香港と対戦し、2-0で勝利した。
勝利はしたが、“拙戦”としかいえない試合だった。
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通算対戦成績27戦20勝5分2敗と圧倒する香港が相手であったため、韓国代表には大量得点が期待された。FIFAランキング139位の香港との対戦に、多くの得点を期待するのは当然だろう。実際に直近の対戦である2010年2月の香港戦では、5-0の大勝を収めていた。
いくら欧州組のソン・フンミン、ファン・ウィジョ、クォン・チャンフン、イ・ジェソンなどの主力メンバーがいなかったとはいえ、香港との試合が2ゴールに終わった点は残念なところだ。韓国は前半だけでCKを8本も得たが、いずれも決定的なチャンスを作れなかった。
韓国が最近3試合(北朝鮮、レバノン、ブラジル)連続で無得点に終わっていた状況で、窮地を救ったのは、ベント監督の“愛弟子”ファン・インボムだった。彼は前半終了間際、香港のペナルティアーク正面で得たFKを右足でゴールに沈めた。
これまで優れたパフォーマンスを見せられず、それでもベント監督に重要視されてきたファン・インボムが、その恩に報いた瞬間だった。このゴールはファン・インボムにとって、2018年10月のパナマ戦で決めた代表初ゴール以来となる、421日ぶりのAマッチゴールとなった。
ファン・インボムが無得点試合を続けていた“師匠”の面子を保ったものの、その後も安心できる試合内容ではなかった。最前線のFWキム・スンデが前半に香港GKと衝突して途中交代となるアクシデントがあったとしても、攻撃陣が見せてくれたのが何もないからだ。
前半41分に途中出場したイ・ジョンヒョプが後半に入って最前線のFWとして活躍したが、なかなか追加点を奪えなかった。韓国は後半37分、FC東京のナ・サンホがヘディングシュートを決めてようやく2点目をあげたが、あとは格下の香港を相手に意味のない行動を繰り返すだけだった。
韓国は来る12月15日に中国と、12月18日に日本と対戦する。
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