サッカー韓国代表が、FIFAランキング3位のブラジル相手に無得点の完敗に終わった。
パウロ・ベント監督率いる韓国代表は、11月20日にUAEのムハンマド・ビン・ザーイド・スタジアムでブラジルと親善試合を行い、0-3で敗れた。
3失点での敗戦はベント監督就任後初めて。また、直近3試合連続でAマッチを無得点で終えることとなった。
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ベント監督は、攻撃陣に欧州組を並べた。
1トップにファン・ウィジョを据え、その後ろにソン・フンミン、イ・ジェソン、ファン・ヒチャンの3人を起用した。ダブルボランチにはチュ・セジョンとチョン・ウヨンが入り、DFラインはキム・ジンス、キム・ミンジェ、キム・ヨングォン、キム・ムンファンという顔ぶれとなった。GKにはチョ・ヒョヌが出場した。
試合は序盤からブラジルが主導権を握る展開となり、韓国はブラジルDF陣の裏のスペースに攻略策を見出そうとした。
対するブラジルは左サイドを執拗に攻めると、前半9分にチュ・セジョンをかわしたフィリペ・コウチーニョが左サイドにパスを放り、パスを受けたレナン・ロディがクロスを上げる。キム・ムンファンに当たったボールはゴール前に送られ、反応したルーカス・パケタのヘディングシュートでブラジルが先制点を挙げた。
早々に失点した韓国も、前半15分、20分と連続でソン・フンミンが鋭いシュートでブラジルのゴールを脅かすも得点にはつながらず、逆に前半35分にコウチーニョが直接フリーキックを沈め2点目を許してしまった。
前半41分のゴール前フリーキックではチョン・ウヨンが直接ゴールを狙うも、ボールはブラジルGKアリソンに弾かれ手前に転がる。それをクリアしようとコウチーニョが蹴ったボールがゴールポスト右側を叩き、あわやオウンゴールになりかけた。韓国にとっては絶好の得点チャンスだっただけに、惜しいシーンとなった。
後半に入っても、試合展開は大きく変わらなかった。韓国がブラジルの波状攻撃を何とか防ぎ、カウンターで得点を狙うも、最後までゴールは生まれなかった。
無得点に終わった挙句、ブラジルにダメ押しの3点目を許した。後半15分、ロディのグラウンダークロスが逆サイドまで流れると、右サイドバックのダニーロが勢いよくミドルシュートを放ち、GKチョ・ヒョヌの手を弾いてゴールネットを揺らした。この得点はダニーロのA代表初得点となった。
0-3となった以降もブラジルの猛攻は続き、ゴール前で何度も決定的なチャンスを作られたが、ブラジル攻撃陣がことごとくチャンスを外したことで韓国はさらなる失点を逃れた。ベント監督は後半20分にファン・ヒチャンに代えナ・サンホを投入し、続いてクォン・チャンフンとファン・インボムを送り出すなど、選手交代で巻き返しを図った。
韓国は後半、カウンターから果敢にシュートを狙うなど、前半よりもアグレッシブな攻撃を見せた。特にソン・フンミンやクォン・チャンフン、キム・ジンスはミドルレンジから威力のあるシュートで得点を狙った。
だが、シュートのすべてはGKアリソンの正面に収まり、得点にはつながらなかった。
韓国は歴代最高レベルの欧州攻撃陣をブラジル相手に送り出したものの、無得点に終わり、3失点の大差で敗れることとなった。
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