森保ジャパンの成功も参考に?韓国代表を悩ませる後任人事…“4年保障”が先決条件なワケ

あとはKFAの決心だけが残った。一部の韓国メディアの間では、次期監督として数人の人物の名前が具体的に取り上げられた。

すると12月10日、KFAは「新しい代表監督選任と関連して、一部メディアの無文別な推測性報道が出てくることに深刻な憂慮を表す」とし、「監督選任は国家代表戦力強化委員会が引き受けることになる。最初の会議も開いておらず、議論の準備に入る段階だ」と声明を発表した。

本紙『スポーツソウル』の取材によると、次期監督候補に値するサッカー関係者にKFA幹部が水面下で意思を打診したのは事実だ。

しかし、KFAの発表にあるように、“公式的”に監督選任機構の国家代表戦力強化委員会で議論がなされたことは何もない。KFAは来年3月の国際Aマッチ前までに後任を選ぶことを目標としているだけに、幹部が候補と考える指導者と接触することは自然なことだ。

現時点で言えるのは、さまざまな条件と検証をしなければならない外国人監督より、国内の韓国人監督を先にチェックする作業が行われるということだ。

それは、日本代表が2018年ロシア大会に続き、今回の2022年カタール大会と2大会連続で日本人監督がW杯でチームを率い、世界のサッカートレンドに合った指導法でいずれもベスト16進出に成功したことも一役買っている。

森保一監督

先入観なしに先進的なサッカーを取り入れ、選手を発掘するのは外国人監督の方が速いかもしれないが、韓国人監督の目線も、刻一刻と変化する現代のサッカー文化に調和するという専門家の声も出ている。

また、ベント監督体制の韓国代表がW杯の舞台で展開した後方からのビルドアップサッカーの色を継承し、発展させられるレベルの指導者も増えている。

韓国人監督であれ外国人監督であれ、先決条件に挙げられるのは“4年の保障”だ。

韓国サッカー史上初めて4年の契約をまっとうし、W杯本大会で成功を収めた“ベント・コリア”の事例によって、次期監督にとっても4年の保障が重要になった。

これまでの韓国サッカーは、アジアカップなどW杯までに設けられた主要大会で少しでも望んだ結果を得られず、ファンの猛非難を受けると、すぐに監督を交代して“火消し”を徹底するのに忙しかった。

ベント監督も2019年のアジアカップ敗退、さらには2度の“日韓戦”惨敗でファンから「解任」を叫ばれたが、自身に与えられた4年間で“マイウェイ”を突き進み、最終的にW杯で成功を成し遂げた。

パウロ・ベント監督(右)

現在のW杯成功ムードを見ると、次期監督は来年に行われるアジアカップで好成績を残せなかった場合、すぐに更迭の危機に追い込まれる可能性がある。ただ、そうなると長期的ビジョンを抱いて自分の色を出すことは難しい。ベント監督が当初、KFAとの再契約交渉過程で「1+3年契約案」を断ったのも軌を一にする。

どんなことであれ、過去のモデルをさらに発展させるには時間が必要だ。単純にW杯の成功、失敗だけで評価するのではなく、一つの体制で4年間を完走することで、韓国サッカーが得られる“誤答ノート”も重要なのだ。

はたしてベント監督の後任となる韓国代表に新監督は誰になるのか。KFAの判断に注目したいところだ。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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