結局、最後までまともな通訳を聞くことができなかった。
2022年カタールW杯の現場で働いた韓国の取材陣は、大会中ずっと通訳で苦労していた。 試合前後に開かれる公式記者会見で辻褄の合わない言葉に訳したり、間違った内容を伝えたりして混乱を招くことが多かった。
果たしてサッカーに対する知識が足りないのか、重要な内容を逃すことも少なくなかった。
不満が積もりに積もったなか、11月27日に初めての“事故”が起きた。ガーナ戦前の記者会見に参加した韓国代表パウロ・ベント監督は、DFキム・ミンジェ(26、ナポリ)の出場可否について話したのだが、通訳は最初の発言で「明日、キム・ミンジェの出場は難しい」と伝えた。
ところが会見中、ほかの質問で違和感を持ったベント監督が「通訳が間違っているようだ」と当惑。