警察は、ユース選手の選抜と管理権限があるA氏が、知人に推薦されたB選手を仁川ユナイテッドのユースチームで受け入れなければならないと主張したと判断している。
内部会議資料には、B選手が別途の入団テストも行われずに仁川ユナイテッドのユースに合流した情況がある。ただし、仁川側は「当時は新型コロナウイルス感染症の影響により、入団テストの代わりに映像だけで該当選手を確認した」という立場を堅持している。
これを情報提供した側は、A氏が選手選抜に関与し、権利を侵害したという主張もしている。ただ、選手選抜に対する権限は、スカウトや監督のみならずクラブも保有していると見なければならない。A氏は関連容疑を否認しているという。
もっとも、金品がやり取りされた状況はまだ把握されていない。そのため、警察はA氏が不正な方式で選手を選抜したと判断しながらも、業務妨害の疑いを適用した。警察は近く、A氏を検察に書類送検する方針だ。
仁川の関係者は、「捜査が進行中の状況であることは事実だ。クラブは警察から要請された資料をすべて提出した。経過についての報告は受けていない。以後、状況によって適切な措置がなされる予定だ」と伝えた。
なお、仁川ユナイテッドは今季Kリーグ1を12チーム中4位でフィニッシュした。チームには元ガンバ大阪、FC東京、名古屋グランパスのDFオ・ジェソク(32)のほか、元V・ファーレン長崎、京都サンガF.C.、ファジアーノ岡山のFWイ・ヨンジェ(31)、元柏レイソルのDFキム・チャンス(37)といった元Jリーガーが在籍している。