「スンウがケガをしたときはソヨンがプレーすればいい。同じチームなんだから」
韓国WKリーグの水原(スウォン)FCウィメンは5月26日、水原市庁で韓国女子代表MFチ・ソヨン(31)の入団記者会見を行った。
会見ではユニホームや花束の伝達が行われたなか、2人のサプライズゲストが登場した。
ひとりは、かつて水戸ホーリーホック、鹿島アントラーズ、ジュビロ磐田にも在籍し、現在は水原FC男子チームのキャプテンを務める元韓国代表MFパク・チュホ(35)。もうひとりは、今季から男子チームに新加入したFWイ・スンウ(24)だった。
パク・チュホは笑顔でチ・ソヨンに水原FCのマフラーをかけ、イ・スンウもチ・ソヨンの入団を祝福した。
バルセロナ下部組織出身のイ・スンウはかつて“韓国のメッシ”と呼ばれていたが、チ・ソヨンも“韓国の女メッシ”という似たような別名を持つ。
2003年創設の水原FCは元々男子チームのみ存在していたが、同じ水原市をホームタウンとするWKリーグの水原都市公社が2022シーズンからチーム名を「水原FCウィメン」に変更したことにより、プロでは初めて男女チームを運営するクラブに。このこともあり、今回、韓国の“男女メッシ”が国内の同じクラブでプレーするという出来事が起きた。
「イメッシ(イ・スンウ+メッシ)に続いてチメッシ(チ・ソヨン+メッシ)も水原FCにやってきた」というパク・チュホは、「加入してくれたことを本当に歓迎したい。取材陣がこんなに多いのを見ると、(チ・ソヨンが)本当にすごい選手なんだということを改めて実感した」とし、「スンウよりもソヨンの方が一段階上の選手なんだなと思った」と言って笑った。
そして、「若い頃からソヨンとイベント試合をしたことがあったが、男子選手と一緒にプレーしてもまったくそん色のない選手だった。スンウがケガをしたときは、ソヨンが僕たちのチームに来て一緒にプレーすれば良いと思う」と冗談も話し、会場を和ませた。
パク・チュホの冗談にはチ・ソヨンも思わず笑った。また、イ・スンウは「韓国最高の選手が水原FCウィメンでプレーすることになって嬉しい。ソヨンさんのプレーを直接見られる機会を与えてくださって感謝している。良いパフォーマンスを見せてほしい。本当におめでたい」とチ・ソヨンに拍手を送った。
2人の温かい歓迎を受けたチ・ソヨンは、「約12年間の海外生活を終えて、韓国に定着することになった。久しぶりにお会いすることができてとても嬉しいし、こうして記者会見ができることも光栄に思う。多くの方々の関心に感謝している。入団式をすると、韓国に来たことを改めて実感できる」とコメント。
そして、「20歳以降に韓国でプレーした経験がないのでワクワクしている。(WKリーグ9連覇中の)仁川現代製鉄には友達も多いが、これからは敵として戦わなければならない。とても面白くなるだろう」と、WKリーグでの挑戦に期待感を示した。
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