「長い人生を考えたときに、スケートだけで人生を終わらせたくなかった」
“氷速女帝”と呼ばれた韓国のイ・サンファ(33)と国境を越えた友情を育み、多くの話題を呼んだ日本のスピードスケート界のスター、小平奈緒(35)が現役引退を表明した。
2018年平昌五輪を最後に引退したイ・サンファの4年後に、小平は現役を退くことになった。
『スポニチアネックス』などの日本メディアは4月12日、「小平奈緒が12日、長野市内で会見を開き、2022-2023シーズン開幕戦となる10月の全日本距離別選手権を最後に現役を引退することを表明した」と伝えた。
小平は記者会見で、「今回の全日本距離別選手権500mを競技人生最後の試合に決めた。まだまだスケートはできるし、トレーニングをすれば世界の舞台にも行けると思うが、長い人生を考えたときに、スケートだけで人生を終わらせたくないという気持ちが強かった」と心境を明かした。
小平は2010年バンクーバー五輪で団体パシュート銀メダル、2018年平昌五輪で500m金メダル、1000m銀メダルを獲得した世界的な選手だ。
特に平昌五輪500mでは、引退前最後のレースを終え、韓国国旗を持ったまま号泣するイ・サンファに近づき、抱擁する姿が捉えられ、世界中のスポーツファンに大きな感動をもたらした。
小平とイ・サンファは、中学時代からお互いに友情を深め、冷たい氷上の競争を数十年間ともにした親友だ。
これに先立ち、北京冬季五輪に解説委員として現地を訪れたイ・サンファは、小平のレースでも解説を務めた。小平は連覇を狙った500mで17位という結果に終わったが、イ・サンファはレース途中、号泣しながらレース展開を解説していた。その後、2人は北京現地で実際に再会し、涙の抱擁を交わしていた。
前へ
次へ