負傷者続出&過密日程に苦しむ韓国王者の全北現代…前人未到のリーグ5連覇に暗雲

2021年09月05日 サッカー #Kリーグ

韓国Kリーグ1(1部)で4連覇中の“王者”全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースが苦しんでいる。

【関連】ACLにも影響不可避…全北現代、エースが負傷離脱

キム・サンシク監督率いる全北現代は去る9月1日、ホームの全州(チョンジュ)ワールドカップ競技場で行われた第20節延期分の浦項(ポハン)スティーラース戦で0-1と敗れた。去る8月28日の第28節水原(スウォン)FC戦の引き分け(2-2)に続き、2試合連続で勝利を得られなかった。

全北現代は現在、首位を走る蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ、勝ち点54)と7ポイント差の2位(勝ち点47)につけている。ただ、全北現代は蔚山現代より1試合未消化であるため、今後勝ち点差を縮める可能性はある。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)浦項戦で敗れ肩を落とす邦本宣裕(中央)

昨シーズンまでチームを率いたジョゼ・モライス監督に代わり、新たにキム・サンシク監督体制でスタートした今シーズン、全北現代は前人未到のリーグ5連覇に挑戦している。しかし、今のところ首位争いで主導権を握れていない状況だ。

全北現代は夏の移籍市場でFWソン・ミンギュ(21)、DFキム・ジンス(29)、そしてタイ代表DFササラック・ハイプラコーン(25)を獲得。FWムン・ソンミン(29)が兵役を終えて復帰するなど、主力級選手をチームに加えた。それだけ、5連覇に対する思いが強いという意味だ。それでも、蔚山現代との差は未だ縮まっていない。

「トラどころかウサギすらも…」

何より、負傷者が続出していることが大きな問題だ。

チーム最多得点者のFWスタニスラフ・イリュチェンコ(31)が足首負傷で2カ月アウト。MFチェ・ヨンジュン(29)も靭帯断裂で最低1カ月は戦列を離れる。追い打ちをかけるかのように、1日の浦項戦ではムン・ソンミンとキム・ジンスも負傷交代した。

全北現代の過密日程は続く。本日(5日)には第16節延期分のFCソウル戦が控えており、続く10日の第29節ではアウェーで蔚山現代と激突する。

今シーズン、全北現代は蔚山現代との対戦成績で1分1敗と劣勢。特に、去る5月19日の第17節ではホームで2-4の完敗を喫した。

今度の試合は逆転優勝に向けて絶対に負けられない試合なだけにプレッシャーも大きい。今季3度目となる“現代家ダービー”でも蔚山現代が勝利すれば、優勝争いでさらに一歩リードを許してしまうからだ。

キム監督自身、チームの現状をよく理解している。

キム監督は浦項戦の敗北後、「このような精神力ではトラどころかウサギすら捕まえることができない。監督からしっかりしなければならないが、選手たちも同様だ」とし、「全北現代の選手であるならば、実力よりも精神力が強くなくてはならない」と苦言を呈した。

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)キム・サンシク監督

全北現代は蔚山現代戦以降も、15日にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦のBGパトゥム・ユナイテッド戦、18日には水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングス戦、21日には光州(クァンジュ)FC戦、25日には仁川(インチョン)ユナイテッド戦と連戦が続く。

全北現代は4月末から5月中にかけても、7試合未勝利(5分3敗、カップ戦含む)と不振に陥ったことがあった。

困難の度に底力を発揮してきた全北現代だが、今回訪れた危機をどう打開するのか。キム監督の采配と選手のパフォーマンスを見守りたい。

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集