「個人的にはキム・ヨンギョンを応援している。彼女は韓国バレーボール界で大きな役割を果たした選手だ。来季も一緒に過ごしたい」
これはプレーオフでキム・ヨンギョン擁する興国生命ピンクスパイダーズと戦った、IBK企業銀行アルトスのキム・ウジェ監督が告げた言葉だ。
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キム・ヨンギョンと興国生命の契約は今シーズン限りで終了する。
キム・ヨンギョンはシーズン終了後、今後の進退を決めなければならず、再び海外に出るか、それとも韓国内の他チームへの入団を模索するのか選択しなければならない。
海外復帰も充分あり得るだけに、韓国で彼女のプレーを見ることができるのは、今季が最後のチャンスかもしれない。直近のメディアデーでキム・ヨンギョンも、「どうなるかわからない状況だ。シーズンが終わらないと、私が韓国でバレーボールをするか、でなければまた海外に出るかはわからない」と語っていた。3月24日にチャンピオン決定戦進出が決まったあとも、「今日の試合が最後になるかもしれないと思った」と話していた。
キム・ヨンギョンは歴代韓国女子バレーボール選手のなかでも、最も高い認知度を誇る選手だ。一時、暗黒期を過ごした韓国バレーボール界は、キム・ヨンギョンの登場とともに復活を果たしたと言われている。
今季、Vリーグのイメージが校内暴力の影響で台無しになった状況でも、人気を維持し続けられた背景には、キム・ヨンギョンの存在も大きいはず。
事実、プレーオフ第3戦の中継は瞬間視聴率3.74%という数字を叩き出し、これはVリーグ発足後、歴代最高記録だという。敵将として戦ったキム・ウジェ監督が、彼女の国内残留を望んでいるという考えを公に示したのも、このような理由からだ。
キム・ヨンギョンは、敵に回すととてつもなく高い壁だが、公共の利益、つまり韓国バレーボール界の人気維持のためにはキム・ヨンギョンが不可欠だということだ。
キム・ヨンギョンの“ショータイム”はまだ終わっていない。チャンピオン決定戦に進出したため、少なくともあと3試合は彼女の雄姿を見ることができる。
今季は新型コロナや校内暴力問題という非常に大きな問題が巻き起こった韓国女子バレー界。今後の発展のためにも彼女の存在は欠かせず、また国民も残留を切望しているはずだ。
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