AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)撤退が突如伝えられた山東泰山(中国)に、韓国も困惑を隠せない様子だ。
アジアサッカー連盟(AFC)は2月19日、同日19時より韓国の蔚山文殊(ウルサン・ムンス)サッカー競技場で開催予定だったACLEリーグステージ第8節の蔚山HD FC対山東泰山を控え、山東泰山が大会放棄を宣言したことを発表した。
蔚山も本日の試合について、「山東泰山の大会放棄により中止となった」とアナウンスしている。なお、山東泰山がどのような理由で大会を放棄したのかは伝えられていない。
山東泰山は去る2月11日、ホームの済南オリンピック・スポーツセンターで行われた光州(クァンジュ)FCとのACLEリーグステージ第7節において、一部サポーターが韓国の全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の顔写真を掲げる政治的行為を犯したことで、AFCから懲戒処分を受ける危機に瀕している。
山東の大会放棄が伝えられたことで、前日の時点で敗退が確定していた浦項(ポハン)スティーラーズに決勝トーナメント進出の可能性が再浮上した。
浦項は3勝5敗の勝ち点9とし、12チーム中9位としている。今大会では東地区リーグステージから上位8チームが決勝トーナメントに進出できるが、18日にジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)に2-5で敗れた浦項は、脱落がすでに確定していた。
しかし、7試合終了時点で3勝1分3敗、勝ち点10で8位としていた山東泰山が大会を放棄したことで、浦項にもチャンスが訪れた。
本日21時からは、勝ち点8で10位の上海海港がホームで横浜F・マリノスと対戦する。この試合で上海海港が横浜FMに勝利すれば勝ち点を「11」に伸ばし、決勝トーナメント進出を果たす。
そこで、AFCの決定が“変数”となる。
山東泰山が行った過去の試合記録を認めて最終順位を決定する可能性もあるが、今回の放棄により山東泰山の試合結果を無効とし、順位を新たに決定する可能性も存在する。
これに先立ち、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)のグループステージで似たような事例が出た。グループAのモフン·バガン(インド)が1試合を行った後、大会からの撤退を宣言した。このため、AFCはモフン・バガンの1試合の記録を削除し、残り3チーム間の試合結果だけで順位を計算した。
山東泰山の大会放棄を受け、Kリーグを主管する韓国プロサッカー連盟の関係者は「ひとまずAFCの決定を注視しなければならない。今まさに決定された事案なので、アジアサッカー連盟からも正確な情報は得られなかった」と伝えている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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