韓国で発生した女性教師による女子生徒刺殺事件をめぐって、サッカー界でも追悼の意が伝えられている。
韓国中部・大田(テジョン)では2月10日午後、とある小学校で40代の女性教師が8歳の女子生徒キム・ハヌルさんを刺殺する事件が発生した。
キム・ハヌルさんは校内で刃物が刺さった状態で発見され、心停止状態で病院に搬送されたが、そのまま息を引き取った。
女性教師はキム・ハヌルさんを刺殺した後、自身の首と手首を刺し、自らも命を絶とうと試みたという。ただ命に別状はなく、現在は集中治療室で治療を受けている。
警察の取り調べによると、女性教師は2018年よりうつ病の治療を受け、昨年12月9日から6カ月の病気休暇に入ったが、復職申請をして同月30日に復職したという。
女性教師は取り調べに「復職3日で腹が立った。教頭が授業をできないようにした」と供述。警察関係者は「子どもであれば誰でも構わず、一緒に死ぬつもりだった。最後に出て行く子どもに本をあげ、視聴覚室に連れて行って首を絞めて、ナイフで刺したと供述した」と付け加えた。
キム・ハヌルさんの両親は大田を本拠地とするKリーグクラブ、大田ハナシチズンのサポーターだ。
父親はサポーター集団「大田ラバーズ」内の小団体「ユートピア大田」の一員として活動するほど、熱狂的な大田サポーターで、キム・ハヌルさんも試合があるたびに親子で本拠地・大田ワールドカップ場を訪れていたという。
キム・ハヌルさんの悲報を受け、「ユートピア大田」はインスタグラムを通じて「ユートピアのおじさん&おばさんたちが…ユートピアのお姉さん&お兄さんたちが…ハヌルをとても愛しているよ。限りなく愛しい私たちのユートピアジュニアメンバー、ハヌル。空で安らかで幸せに、元気で。心から故人のご冥福をお祈りします」と追悼文を公開した。
また、大田ハナシチズンのクラブ公式インスタグラムでも、「深い哀悼の意を表し、謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。ハヌル、綺麗な星に行って」と追悼文が公開。
この投稿を、元京都サンガF.C.、SC相模原、ザスパクサツ群馬、アスルクラロ沼津、ジュビロ磐田のFW石田雅俊(29)をはじめとする多くの大田所属選手がストーリーなどで引用投稿し、キム・ハヌルさんを追悼した。
現役時代にセレッソ大阪、柏レイソルに在籍したファン・ソンホン監督をはじめとする大田のクラブ関係者は、12日にキム・ハヌルさんの葬儀場を訪れた。
大田は来る15日にアウェイで浦項(ポハン)スティーラーズとのKリーグ1(1部)開幕戦を控えているが、浦項の協力を得て黙祷など追悼の時間を設ける予定だという。ホーム開幕戦となる来る23日の第2節でも、対戦相手の蔚山(ウルサン)HD FCの協力を得て追悼行事を実施予定と伝えられている。
なお、大田にはファン・ソンホン監督や石田のほか、名古屋グランパスからレンタル移籍中のDFハ・チャンレ(30)、元ガンバ大阪、FC東京、名古屋のDFオ・ジェソク(35)、前徳島ヴォルティス監督の吉田達磨コーチらが所属している。
■刺殺された8歳女児をK-POPグループIVEも追悼…その縁とは
前へ
次へ