試合の日程が曖昧なまま過ごすよりも、明確に延期されたほうが良い。混乱を避けることができるからだ。
韓国サッカー協会は去る3月9日、2020東京五輪・女子サッカー最終予選プレーオフの延期を発表した。
史上初のオリンピック出場を狙う女子サッカー韓国代表は、もとも3月6日と3月11日に中国代表とホーム&アウェー方式でプレーオフを行う予定だった。しかし試合は、6月4日と6月9日に延期された。
場所や時間はまだ決まっていない。
今回の決定は、アジアサッカー連盟(AFC)や国際サッカー連盟(FIFA)の決定が下る前に、韓国サッカー協会と中国サッカー協会が先に合意したという点が特徴的だ。
両協会は最近、AFC緊急会議で個別に会って議論する過程で、4~5月ではなく、オリンピック開幕直前の6月にプレーオフを行うことで一致した。中国は新型コロナウイルスの感染者が8万人を超え、死者は3136人に達する。韓国も感染者が7513人で、多い国に挙げられる。
3月の強行が不可能な状況で、曖昧に4月や5月に延期するよりも、最初から6月にスケジュールをとることで、混乱なく試合に専念できると判断した。新型コロナの脅威がいつまで続くか不明な現時点では、最高の判断だといえるだろう。
韓国と中国は“6月延期”の案で合意し、AFCとFIFA側に意思を伝えた。幸いなことに、両機関も同意して、延期が決定した。
韓国代表の選手たちにとっては、WKリーグの協力を受けて早期招集して3月に向けた準備を入念に行ってきただけに、残念な思いが先立つだろう。それでも韓国代表にとって6月への延期は、プラスに働く点も多い。
まず6月には欧州リーグが閉幕しており、チ・ソヨン(チェルシーFCウィメン)やチョ・ソヒョン(ウェストハム・ユナイテッドWFC)、イ・グムミン(マンチェスター・シティWFC)、チャン・スルギ(マドリードCFF)など、欧州組の招集もスムーズに行われる見通しだ。
不必要に4~5月に招集する必要もなくなり、負傷でリハビリしている選手たちの合流にも、青信号が灯った。
さらにWKリーグのシーズン中だけに、国内組の競技力も開幕前より良い可能性が高い。何かとポジティブに働く延期と見ることができる。
韓国サッカー協会の関係者は、「いずれにしても韓国と中国の両者がこの案が良いと考えて下した決定だ。監督と選手たちが無駄に待たされるよりも、気分良くプレーオフを準備することができる」と述べた。
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