このままではアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で1勝をあげることすらも難しそうだ。
水原三星は3月3日、マレーシアで行われたACLグループステージ第2戦でジョホール・ダルル・タクジムFCと対戦し、1-2で敗れた。
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第1戦のヴィッセル神戸戦に続いて2連敗となった水原三星は、グループ最下位に落ち、グループ突破に赤信号が灯った。
昨シーズン、韓国FAカップで優勝した水原三星は、2年ぶりにACLに参加している。野心を持って乗り出したが、2月19日にホームでヴィッセル神戸に敗れ(0-1)、暗雲が立ち込めた。
イ・イムセン監督が目標として掲げていたグループステージ突破のためには、グループGで最も格下とされるジョホール・ダルル・タクジム戦が重要だった。新型コロナウイルス感染症の影響で、昨シーズン中国スーパーリーグ優勝クラブである広州恒大との対戦日程が延期されたため、さらに今回の試合が大切だった。
しかし水原三星は、終始ジョホールに圧倒された。攻撃はつながらず、守備は集中力が乱れた。
昨季Kリーグ得点王のアダム・タガートはGKとの1対1を外すなど、本来のコンディションではなかった。またサイドのアタッカーとして出場したキム・ゴンヒは、不慣れなポジションを担っているかのように低調だった。
守備陣もジョホールの迅速なカウンターを防ぐことができず、崩壊した。新加入したドニール・ヘンリーだけが、自らの役割をやり遂げた。フォーバックの軸を引き受けたミン・サンギは無理なタックルでPKを許し、先制ゴールのきっかけを与えてしまった。
試合後、水原三星のイ・イムセン監督は「2ゴールをPKとセットプレーから許したことが最も残念だ。集中力を持たなければならなかった」と指摘し、「選手たちは慣れない条件のなかで奮闘したので、彼らのせいにしたくない。結果は私の責任だと思う」と敗北を痛感した。
もちろん簡単な遠征ではなかった。新型コロナの影響で移動時間は18時間以上かかり、湿度が高い暑い気温など、選手たちは現地への適応に苦労した。またヴィッセル神戸戦以来、2週間ぶりの実戦となり、試合感覚を引き上げることもできなかった。それでもこの日の試合で水原三星が見せた競技力は、満足できるものではなかった。
アウェーでの痛恨の敗北を喫した水原三星は、ACLグループステージで4試合を残している。
だが厳しいスケジュールが水原三星を待ち受けている。来る4月8日にホームで行われるジョホール戦を皮切りに、広州恒大と2度対戦し、ヴィッセル神戸とのアウェー戦も残っている。
1度の敗北が、グループステージ脱落に直結する状況だ。昨シーズン、リーグ開幕3連敗を喫したときと同様に、水原三星の2020シーズンの出発も不安が残る。
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