新型コロナウイルス感染症の余波は、開幕が無期限延期となったKリーグを超え、サッカー韓国代表にも及ぶ。
正常なコンディションでワールドカップ予選を行えない可能性が高いのだ。
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新型コロナウイルスの感染が拡大の一途を辿るなか、韓国プロサッカー連盟は2月29日に予定されていたKリーグの開幕を延期した。感染拡大の速度があまりに早く、開幕戦がいつ行われるのかも不透明な状況だ。
Kリーグだけでなく、日本のJリーグも開幕戦を行った後、リーグ中断を宣言した。3月18日を再開日としているが、保証することはできない。中国スーパーリーグも開幕を全面延期した。
サッカー韓国代表の立場からすれば、悪い材料だ。
欧州組の選手たちはシーズン中であるため該当しないが、KリーグやJリーグ、スーパーリーグでプレーする韓国代表選手は少なくない影響を受けることになる。
しかも日中韓でプレーする選手の割合は大きい。
キム・ヨングォン(ガンバ大阪)をはじめ、キム・スンギュ(柏レイソル)、キム・ミンジェ(北京国安)、イ・ヨンとキム・ジンス(全北現代)、ホン・チョル(水原三星)、チョ・ヒョヌ(蔚山現代)と、特に守備ラインには欧州組が1人もいない。
ナ・サンホ(FC東京)やチュ・セジョン(FCソウル)も影響を受けることになるだろう。
彼らは2019年12月の東アジアサッカー連盟(EAFF)E-1選手権から、2カ月間もまともに実戦を行っていない。Jリーグの開幕戦、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)などの日程を不規則に消化したことがすべてだ。実戦感覚が絶対的に不足している。
各リーグの再開が不透明ななかで、3カ月も実戦を行わないまま、ワールドカップ予選に臨まなければならないかもしれない。選手たちは各クラブでコンディションを作っているが、実質的な競技力は実戦を通じて引き上げなければならない。
新型コロナの余波で、各クラブが練習試合すら敬遠する雰囲気があるだけに、選手たちが通常のコンディションでワールドカップ予選に臨むことは難しいと考えられる。
さらに悪いことに、韓国代表の主将であるソン・フンミン(トッテナム)が、右腕の骨折で離脱した。
ファン・ウィジョ(ジロンダン・ボルドー)、ファン・ヒチャン(レッドブル・ザルツブルク)がおり、さらにイ・ガンイン(バレンシア)やイ・ジェソン(ホルシュタイン・キール)など他の欧州組もいるが、3月に入っても新型コロナの脅威が変わらなければ、ヨーロッパ諸国が韓国人の入国制限を強化する可能性がある。
そうなれば、新たな問題が発生する。欧州組の招集が難しくなれば、ますますKリーガーやアジアリーグでプレーする選手たちに依存しなければならない。
3月のカタールW杯アジア2次予選の相手が、グループでも格下といえるトルクメニスタン(3月26日)とスリランカ(3月31日)であることは不幸中の幸いだが、万全な準備ができない以上、不安要素は残る。
韓国でのホームゲーム開催すら危ぶまれているなかで、韓国代表を率いるパウロ・ベント監督の悩みはますます増えていくしかない。
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