韓国の大手通信企業「SKブロードバンド」(以下、SKB)がNetflixに対して、過去3年間のネットワーク利用料請求のための訴訟を起こした。
これは最近、NetflixがSKBとのネットワーク利用料に関する訴訟で敗訴したにもかかわらず、不服申し立てをしたことによる後続措置だ。
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SKBは9月30日、民法上の不当利得返還法理に基づき、Netflixにネットワーク利用料請求のための反訴を提起したと明らかにした。
SKBは今回の訴訟について、「1審判決の敗訴にもかかわらず、Netflixが交渉に応じないまま、ネットワーク利用料の支払いを履行しなかったため、不当利得返還法理に基づき、反訴を起こすことにした」と説明している。
また「インターネット網は、初期構築および毎年の維持管理に相当な投資が伴い、当然有償で提供されるものであるにもかかわらず、Netflixが対価を支払うことなく利用している」と指摘し、「特にNetflixは、自社が構築して賃借した国内・国際データ伝送網を利用して、利用者にデータを転送することで利益を得ているにもかかわらず、何の代価も払わずに自社ネットワーク利用料に相応する損失を被っている」と主張した。
両者はこれまで、ネット利用の代価をめぐって対立してきた。SKBは2019年11月、放送通信委員会にNetflixとのネットワーク利用料交渉を仲裁するよう裁定申請していた。
Netflixはこれを拒否し、2020年4月に利用料を支払う義務がないという趣旨の訴訟を起こしたものの、今年の6月に敗訴していた。現在、Netflixは裁判所に控訴を提起している状況だ。
同地裁は当時、「NetflixがSKBを通じて、インターネット網の連結という有償の役務の提供を受けていると見るべきだ。Netflixがこれに対する対価を支払う義務を負うのが妥当であり、公平性に欠ける」と判決を下した。
SKBは今回の不当利益請求金額と関連し、「通常の裁判手続きと同様に、裁判所が主管する鑑定手続きを通じて決定されるだろう」と主張。SKBの関係者は「Netflixが1審判決で認めたネットワーク利用の有性を否定することは、通信事業者の基本ビジネスモデルを否定すること」とし、「国内外のコンテンツ事業者すべてが正常に支払うネットワーク利用料を、Netflixも同じく支払うのは当然だ」と指摘している。
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