死去したソウル市長の後任を決めるソウル市長選、討論会がテレビ視聴率を伸ばす“重要アイテム”に

2021年04月06日 社会

4月7日に行われるソウル市長補欠選挙が目前に迫ってきた。韓国の首都ソウルの首長(市長)を選出する選挙であるため、候補者の討論会が毎回、熱い見どころになっている。

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去る4月5日、放送記者クラブの招請でソウル市長補欠選挙の候補者討論会が行われた。この日の討論会はKBS1、MBC、SBS、MBN、YTNの 5チャンネルで同時中継され、「共に民主党」パク・ヨンソン候補と「国民の力」オ・セフン候補が参加。激しい議論を繰り広げた。

昼なのに高視聴率

4月6日、視聴率調査会社TNMSによると、この日の世帯視聴率はソウル地域の基準に6.3%(SBS2.2%、YTN1.5%、MBC1.1%、KBS1 0.8%、MBN0.7%)を記録。昼間の時間帯にもかかわらず、視聴者数が27万人に上ったことを意味する。討論会の時間帯を踏まえると、決して低い視聴率ではなかったことがわかる。4月7日の選挙を控えて開催される最後の討論会だったため、候補者間にも緊張感があった。

(写真=国会写真記者団)パク・ヨンソン候補(左)とオ・セフン候補

4月2~3日に行われた事前投票も、20.54%で過去最高を記録した。それだけ今回の補欠選挙は、選挙地域であるソウルはもちろん、地域に関係なく、熱い関心を受けている。

そのため候補の立場でも最も効果的な選挙運動であり、有権者側からしても主要候補者の公約との考えを聞くことができる討論会への関心も自然と高まり、それが視聴率にも反映された。討論会は、翌日の世論調査にそのまま討論会の成績表が表れるため、候補たちが現場遊説と同じくらい多くの力を入れる活動だ。

2次討論会は1次討論会より、さらに14万人が視聴しており、選挙が迫っているほど注目度も比例して上昇する。

去る3月29日に行われたMBC討論会(2次討論会)の場合、1年5カ月ぶりに「100分討論」の最高視聴率を更新した。また世代と性別を問わず、多くの人が放送を視聴したが、TNMSによると、そのうち30代男性視聴者の関心度が最も大きかったことがわかった。

先立って「国民の力」オ・セフン候補と「国民の党」アン・チョルス候補が一本化をするために広げた討論会も、14.3%という高い視聴率を記録していた。もちろん、複数のチャンネルの視聴率を合算した数値ではあるが、一桁台のドラマやバラエティが続出する時代に、これほど高い視聴率が出ているだけに、討論会への関心がいかに大きいかが伝わってくる。

討論会だけでなく、TV朝鮮の『強敵たち』(原題)などの時事番組も過去2~3週間、今回のソウル市長補欠選挙を主なテーマとして扱い、4%台だった視聴率が5~6%台に伸びた。もはや選挙は、視聴率を獲得できる“孝行アイテム”となった。

とあるテレビ関係者は、「選挙と関連した討論会は特定のターゲット層だけでなく、広い視聴者を確保して全国民的な関心を受けるため、テレビ局の立場でも重要と考えている部分が大きい」とし、「もちろん既存のドラマやバラエティの編成を変更する必要も生じるが、テレビ局の役割と公益性の側面が大きくだけでなく、視聴率や話題性でも大きな関心を受ける」と説明した。

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