凶悪犯や性犯罪者の個人情報を暴露の「デジタル刑務所」が韓国で問題に

2020年09月09日 社会

韓国のとある大学医学部教授が、性犯罪および児童虐待など犯罪者たちの名前や情報が公開されているウェブサイト「デジタル刑務所」に、個人情報が丸ごと露出されるという被害を受けた。

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最近、この「デジタル刑務所」に名前や顔などが公開されて悔しさを訴えた大学生が死亡した状態で発見された事件もあったため、該当サイトの無差別な身元公開に対して議論が高まっている。

「デジタル刑務所」は、韓国の凶悪犯罪者、性犯罪者、児童虐待犯などの写真と名前、年齢、居住地、携帯電話番号など、各種情報を公開したウェブサイトで、海外にサーバーを置いている。

(写真=「デジタル刑務所」トップ画面)

警察などによると、韓国カトリック大学の医学部精神健康医学科のチェ・ジョンホ教授は6月末、デジタル刑務所に自分の名前や携帯電話番号など個人情報が公開されたという。

該当サイトは、チェ教授が性搾取動画の購入を試みたというテレグラムチャットの対話内容をキャプチャーした写真も掲載されたという。

しかし、警察の捜査で、チェ教授が掲載写真の中の人物ではないという事実が約1ヵ月後に明らかになった。

チェ教授が『デジタル刑務所』の運営者を名誉毀損の疑いで告訴したことを受けて、捜査に乗り出した警察は先月末、「『デジタル刑務所』に掲載されたテレグラム対話写真の人物はチェ教授ではないと判断される」と結論付けた。

チェ教授の携帯電話をフォレンジックした結果、メッセージ9万9962件、ブラウザ記録5万3979件、マルチメディア8720件すべてでデジタル刑務所に掲載されたようなテレグラム対話の内容はなかった。

警察は「チェ教授がメッセンジャー対話内容や写真、映像などを削除したとみられる痕跡も見つからなかった」とし、「『デジタル刑務所』に載せられたテレグラム対話文とチェ教授が普段送っていたメッセージを比較した結果、正書法、言葉を省くなど文字作成習慣も一貫して違っていた」と伝えた。

現在、「デジタル刑務所」サイトは接続が不可能な状態だ。警察はサイト運営者の検挙の際、情報通信網法上名誉毀損の疑いを適用する方針だ。

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