救急車を止めたタクシー運転手、患者死亡で75万人の怒りを買い身柄拘束

2020年07月25日 社会

「接触事故の処理から始めろ」と救急車を止め、救急患者を死に追いやったと非難されているタクシー運転手が拘束された。

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ソウル東部地裁は7月24日、「主要犯罪容疑が解明され、証拠を隠滅または逃亡する恐れがある」とし、タクシー運転手の容疑者A氏の逮捕状を発行した。

A氏は6月8日午後、ソウルの江東(カンドン)区地下鉄5号線の高徳(コドク)駅近くの道路で、民間救急車と故意に接触事故を起こした。そして「事故処理から先にしろ。(患者が)死んだら私が責任を持つ」と発言し、10分近く止めた容疑(特殊某孤高業務妨害)を受けている。

救急車は、呼吸困難を訴える79歳女性の肺がん患者を病院へ搬送中だった。ステージ4の患者で、他の救急車に乗り換えて病院に到着したが、惜しくも息を引き取った。

この女性の息子は、A氏が搬送を妨害したため母親が亡くなったとし、大統領府の掲示板である国民請願に処罰してほしいという要望を掲載した。この請願には7月25日現在まで、約72万人の同意を得ており、国民的公憤を買っている。

(写真=『聯合ニュースTV』キャプチャー)A氏の拘束を伝えるニュース番組

なお、A氏は事故当時、江東区のとあるタクシー会社に入社してから3週間ほどしか経っていない新入社員だった。事故から2週間後の6月22日、同社を退社している。

警察は、江東警察署交通課が捜査中の同事件に、同署の刑事課チームも追加投入。A氏には出国禁止の措置を取り、本格的な捜査を行っている。

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