新型コロナが落ち着きつつある韓国で“新たな脅威”…施設での集団感染の恐ろしさ

ソウル江南(カンナム)の風俗営業店、鷺梁津(ノリャンジン)の学習塾で新型コロナの感染者が報告され、集団感染の懸念が高まっている。

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韓国の新型コロナ新規感染者は一日50人前後の水準を維持しているが、人々が密集する施設で集団感染が起きた場合、感染者が爆発的に増加する可能性があるからだ。

防疫当局も施設に対する感染管理を強化する方針だ。

専門家は新型コロナの脅威が長期化することにより、施設運営の制限・禁止などの措置だけでなく、常時的な感染管理システムを備えなければならないと指摘する。

施設での集団感染の恐ろしさ

パブやクラブなど濃厚接触が避けられない風俗営業店や、多くの人が密閉空間で長時間過ごす学習塾は、集団感染が起きやすい場所に選ばれる。防疫当局が緊張する理由だ。

4月8日までに江南風俗営業店ではスタッフ2人が、鷺梁津の学習塾では受講生1人が新型コロナに感染した。現在、感染者と接触した人、施設従事者などに対する検査が行われており、感染者がさらに増加する恐れがある。

ソウルの学習塾で感染者が報告され、緊張感が高まっている

専門家は、施設の集団感染は地域社会の感染拡大につながる可能性があると警告する。新天地大邱(テグ)教会、ソウル九老(クロ)区コールセンターが代表的な例だ。

新天地大邱教会で大量に発生した感染者は、彼らが所属する別の集団と接触者へと広がり、一時は一日に数百人の感染者を作り出した。ソウル九老区コールセンターの集団感染も、従業員の居住地であるソウルはもちろん、仁川(インチョン)、京畿(キョンギ)へと感染が広がっていった。

高麗大学九老病院キム・ウジュ感染内科教授は、「風俗営業店がもうひとつの時限爆弾にならないか心配」とし、「集団感染は多数が接触する密閉された空間で感染者が遅れて発見されながら始まるのだが、すでにその感染者がどこかに感染を広げた可能性がある」と警告した。

ハンリム医科大学チョン・ギソク教授(元室病管理本部長)も、「最も懸念される部分は施設での集団感染」とし、「感染源が不明なうえ、感染が報告されるまで誰とどうやって、どのくらい接触したかわからない危険性があるため、施設での集団感染が起こらないよう入念に管理しなければならない」と助言した。

事実上の営業停止命令が下る

防疫当局も施設で集団感染が発生しないように注視している。

高い強度でソーシャルディスタンス(社会的距離)を施行することにした4月19日まで運営を制限し、4月10日には施設別の感染管理および診断検査のガイドラインを出すことにした。

自治体は、事実上の“運営停止”を命令した。ソウル市はルームサロン、クラブ、コーラテック(酒を飲まないディスコのような場所)などの風俗営業店422に対して、4月19日まで集合禁止命令を下した。

専門家は、施設での感染管理は“高強度”のソーシャルディスタンスを終了した後も、続けなければならないと強調している。

緊張が解けて風俗営業店やカラオケなどに人々が集まった場合、新型コロナの“再流行”が起こる可能性が低くないからだ。医療界と防疫当局は、感染症は油断した穴から広がるため、警戒態勢を緩めてはいけないと重ねて強調した。

高麗大学九老病院ソン・ジュンヨン感染内科教授は、「風俗営業店などは感染に脆弱な施設であり、ソーシャルディスタンスが終了した後にそこから多数の感染者が出てくることもある」とし、「ソーシャルディスタンスが緩和した後は、それらの施設をどう管理するかについてのガイドラインが必要だ」と述べた。

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