韓国の小劇場を率いた歌手、演出家のキム・ミンギさんが、癌闘病の末にこの世を去った。
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7月22日、公演芸術界によると、キム・ミンギさんは前日に持病の胃がんが悪化し、この世を去ったという。享年73歳。
キム・ミンギさんが代表として運営していた小劇場「ハクチョン」は、訃報を伝えるとともに、「弔意金と弔花は故人の意により丁重に遠慮する。安置所や出棺など、すべての葬儀手続きはメディアに非公開で行われる。静かに葬儀を行おうとする故人の意思に従うことができるよう、心から哀悼の意をお願いする」と頼んだ。
キム・ミンギさんは1951年に全羅北道・益山(チョルラブクド・イクサン)で生まれ、1970年に発表したフォークソング『朝露(アチミスル)』(1970)で大きな愛を受けた。ただ、この曲により韓国政府から要注意人物とみなされ、活動が制限。1998年には北朝鮮でも禁止されている。
1991年にはソウル・大学路にハクチョン小劇場を開館し、ミュージカル「地下鉄1号線」などを演出した。
彼は後輩芸術家の養成を志し、この33年間、韓国大衆文化の発展に貢献。歌手のキム・グァンソク、パク・ハッキ、ユン・ドヒョン、俳優のファン・ジョンミン、ソル・ギョング、チャン・ヒョンソンなどがハクチョンの舞台に立ち、巣立っていった。
そんなキム・ミンギさんが昨年に胃がんの診断を受けたことで、ハクチョンの運営に困難が生じた。これに対し、後輩たちは閉館前に自発的に、「ハクチョン、アゲインプロジェクト」を実施。パク・ハッキ、イ・ジョンウン、チャン・ヒョンソンらは、地上波人気番組『ユ・クイズ ON THE BLCK』に出演し、ハクチョンを追憶。だが、キム・ミンギさんの健康状態が悪化、経営難により、惜しまれつつもハクチョンは3月に廃業した。
ハクチョン閉館後、5月にはキム・ミンギさんとハクチョンに関する初ドキュメンタリーが放送されたことも。ドキュメンタリー『ハクチョン、そして後のキム・ミンギ』には、ハクチョンの33年の歴史を振り返ることができる数多くの映像、写真、録音資料とともに、ユ・ホンジュン(元文化財庁長)、イム・ジンテク(演劇演出家)など、キム・ミンギさんの長年の知人たちが登場した。
(記事提供=OSEN)
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