ボーイズグループEXO(エクソ)のメンバーであるベクヒョン、シウミン、チェンと、前所属事務所SMエンターテインメントとの葛藤が再び勃発した。
EXO-CBX(チェン、ベクヒョン、シウミン)側は、SMエンターテインメントが当初約束した音源、アルバム流通手数料5.5%を守らないまま、アーティストの個人活動で発生した売上高の10%を要求したとし、不当な仕打ちだと主張した。
6月10日16時、ソウル奨忠洞(チャンチュンドン)の新羅(シルラ)ホテル迎賓館では、CBXの所属事務所INB100による緊急記者会見が開かれた。同日、現場にはプロデュース会社「ONE HUNDRED」の共同設立者であり、Big Planet Madeエンターテインメントの筆頭株主であるチャ・ガウォン会長、INB100のキム・ドンジュン代表、法務法人リンのイ・ジェハク弁護士が参加した。
CBXとINB100の法定代理人を引き受けたイ弁護士は、「この席に立ったのは過去に交渉が妥結したにもかかわらず、SMが立場を変えて、合意条件としてアルバム音源流通手数料率5.5%を不履行し、アーティストの個人活動(アルバム、広告、コンサートなど)売上額の10%を要求する不当な行動をしているためだ。昨年、約束した合意条件をSMが先に違反したものなので、アーティストに対する不当な要求を中断することを要求する」と主張した。
2012年にSMエンターテインメント所属グループEXOのメンバーとしてデビューしたチェン、ベクヒョン、シウミンは2023年、SMエンターテインメントの精算資料の未提供などを理由に、専属契約の解約を通知するなど会社と対立した。
彼らは、SMエンターテインメントが優位な立場を利用して過度に長い契約期間を強要し、他のアーティストも同様の立場に置かれていると主張。さらにSMエンターテインメントが公正取引委員会の是正命令に反して不公正契約行為をしたとし、公正取引委員会に提訴するなどして葛藤が深まった。
そのためEXOの完全体活動に悪影響を及ぼす可能性が発生し、ファンの懸念が続いた。しかし問題発生から数カ月後、3人とSMエンターテインメントは電撃的に和解した。
双方の円満な合意で専属契約は維持することになったが、ベクヒョンは同年8月に個人事務所の設立計画を明らかにし、以降、ベクヒョンが自分自身とシウミン、チェンの個別活動のための独立レーベル「INB100」を設立。INB100は、SMエンターテインメントとの協議を土台に、個別活動を続ける計画を明らかにしたりした。
紆余曲折はあったものの、これで双方の問題は解決されたと思われたが、この日、INB100側が緊急記者会見を開き、葛藤が再び大きな注目を集めることになった。
イ弁護士は「2023年6月1日の最初のメディア報道後、4回の精算資料提供の拒否、専属契約の問題点、専属契約再契約過程での不当性を指摘した。当時、タク・ヨンジュン、イ・ソンスSM代表は、私たち側に合意条件を提示してきた。当時SMは、“CBX活動の際、カカオやMelonなどに流通させ、他社より低い流通手数料5.5%を保障する”と主張した。その約束を守るという前提の下で合意書を締結した」と説明した。
しかしSMエンターテインメント側が、その約束を守らなかったという。INB100側は、SMエンターテインメントが流通手数料5.5%を保障すると約束した根拠として、2023年6月14日のチャ・ガウォン会長とイ・ソンスCOOの録音記録資料を公開した。
INB100側がSMエンターテインメントに要求するのは、大きく4つだ。①SMは2023年6月18日付の合意書締結にアルバム、音源流通手数料5.5%を不履行した事実を認めること、②合意条件の不履行が事実であるため、これ以上アーティストの個人名義で上げる売上額10%支給命令を控えること、③合意書締結後、3人のアーティストがEXOとして活動し、提供を受けることにした精算資料を公開すること、④2023年に提供することにした既存の精算資料と根拠の資料も提供することだ。
このような要求事項が履行されなければ、詐欺罪で刑事告発し、公正取引委員会への提訴など法的措置を検討すると付け加えた。
INB100は、金額規模の側面から見ても、収益ではない「売上の10%」という大きな金額であるだけに譲ることはできないという立場だ。イ弁護士は「SMエンターテインメントが約束を守らなかったのに、アーティスト個人活動で発生した大きな金額を支払う理由がない」とし、「EXOのグループおよびユニットなど、資産に対する利用代価は協議して支給する」と話した。
昨年、チェン、ベクヒョン、シウミン(CBX)とSMエンターテインメントが対立した際、“外部勢力”として歌手兼作曲家のMCモンとBig Planet Madeエンターテインメントが名指しされた。
MCモンはBig Planet Madeエンターテインメントの設立初期に社内理事を務めたが、現在はONE HUNDREDに移っている。
当時、MCモンはCBXの外部勢力疑惑について否認。これに対してSMエンターテインメントは前後の事情を確認し、MCモンとBig Planet Madeエンターテインメントに謝罪した。
しかしINB100が今年5月にONE HUNDREDの子会社となり、CBXは結局のところMCモンのもとに行くことになった。ONE HUNDREDは、P-ARKグループのチャ・ガウォン会長とMCモンが共同投資で設立した企業だ。Big Planet MadeエンターテインメントとMILLION MARKETの親会社でもある。
この日の記者会見で姿を現したチャ会長は、ベクヒョンとの関係について「とても親しい姉と弟の関係だ。MCモンもベクヒョンの親しい兄だ」とし、家族以上に近い関係だと定義した。
テンパリング(専属契約期間中に他事務所と事前接触すること)疑惑についても、「絶対に違う。SMと専属契約紛争問題があった当時まで、私はBig Planet Madeエンターテインメントを買収した状態ではなかった。ベクヒョンと当時のBig Planet Madeのパク・ジャングン代表とも何の関係もなかった。(ベクヒョンがSMとの不公正な再契約をめぐって)私とMCモンに相談を要請してきて、助言しただけ」と強調した。
チャ会長は記者会見を通じて前面に出ることになった理由についても、「昨年の合意もやはりCBXがEXOのために大きく譲歩して下した決定だった。しかしSMは、私が中間的な役割を果たしたにもかかわらず、合意内容を守らず、無理な要求をしている。当社はSMの不当な要求に沈黙で対応しない。守れない約束を掲げてCBXを説得した詐欺行為」とし、「再びSMと全面戦争を始める。私たちのアーティストがこれ以上、無念な被害を受けてはならないと思う」と声を上げた。
それと共に「EXO活動に対するCBXの意志が強いため、刑事告発よりは、SMとの円満な合意を望む」と付け加えた。
最後にINB100のキム・ドンジュン代表は「私たちの所属アーティストが不当な条件を要求されることはあってはならない」とし、「所属アーティストであるイ・スンギ、BE’Oなども前所属事務所と精算問題を体験したが、私たちはアーティストの次元から積極的に対応している。すべての芸能事務所が高くなったコンテンツのレベルと同じくらい、システムも透明化し、明確にすることを願う」と付け加えた。
■【写真】「愛子さまも熱狂」と報じられたEXO・ベクヒョンの人柄
前へ
次へ