渦中のNewJeans、大丈夫か…“奇跡のグループ”と呼ばれるも4人組から1人になったFIFTY FIFTYが思い浮かぶ

2024年04月23日 K-POP #FIFTY FIFTY #NewJeans

ガールズグループFIFTY FIFTYの騒動を思い起こさせる今回の「ADOR事態」。K-POP業界が神経をとがらせている。

【全文】ミン・ヒジン「NewJeansがHYBEにパクられた」

韓国の最大手芸能事務所HYBEは4月22日午前、傘下レーベルで、NewJeansの所属事務所として知られるADORのミン・ヒジン代表と、ADOR経営陣A氏などに対する監査を行った。

監査に着手した名分は「経営権奪取の試み」で、HYBEはミン・ヒジン代表とA氏が投資家を誘致しようと対外秘である契約書などを流出し、HYBEが保有するADORの株式を売るように誘導する案を議論したと疑っているという。

ADORの持分はHYBEが80%、残りの20%はミン・ヒジン代表とADOR経営陣が保有している。HYBEは、ADOR理事陣を相手に株主総会招集を要求する一方、ミン・ヒジン代表に辞任を要求する書簡も発送した。また電算資産などを分析した後、これを土台に必要な場合は法的措置に乗り出す方針と伝えられた。

ミン・ヒジン代表
(写真提供=ADOR)ミン・ヒジン代表

“奇跡のグループ”は4人組から1人に

「ADOR事態」として言及される今回の騒動は、2023年6月にK-POP界を驚かせた「FIFTY FIFTY事態」を思い出させる。

先立ってFIFTY FIFTYのメンバーたちは2023年6月19日、所属事務所ATTRAKTが精算資料の提供義務やメンバーの身体的・精神的健康管理の義務などを履行しなかったと主張し、専属契約効力を中断してほしいという仮処分申請を出した。

FIFTY FIFTY。左からシオ、セナ、アラン、キナ
(写真提供=OSEN)FIFTY FIFTY。左からシオ、セナ、アラン、キナ

これに対してATTRAKT側は、メンバーたちが同意した取引構造であり、意図的な売上高の漏れはなかったと反論。外部勢力がメンバーの“引き抜き”を試みたという疑惑を提起した。

裁判所は、FIFTY FIFTY側が提起した仮処分申請を棄却。FIFTY FIFTY側は不服として最後まで争いを続けると宣言したが、メンバーのキナが抗告を取り消して所属事務所に復帰すると、力を失った。ATTRAKTは残りのメンバーであるセナ、シオ、アランに専属契約の解約を通知し、彼女たちと専属契約の不当破棄に関与した共同不法行為者に対する損害賠償請求訴訟を進めている。

一連の騒動によって、米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」で好成績を残し“奇跡のグループ”と呼ばれたFIFTY FIFTYは、4人組から1人になってしまった。

FIFTY FIFTY・キナ
(写真提供=OSEN)FIFTY FIFTY・キナ

そんな「FIFTY FIFTY事態」を通じて、K-POP界に“タンパリング注意報”が発令されたりもした。タンパリングとは、主にスポーツ界でクラブ(またはチーム)との契約が終わっておらず、FA資格のない選手に、所属クラブの同意なしに他のクラブが接触する規定違反行為を意味する。

FIFTY FIFTYだけでなく、ビューティークリエイター、ダンスチームなどでもタンパリングの事例が捉えられ、韓国主要芸能制作者団体である韓国マネジメント連合、韓国芸能マネジメント協会、韓国制作者協会などが文化体育特別補佐官と面談したことに続き、後続を議論したりもした。

NewJeans
(写真提供=OSEN)NewJeans

今回の「ADOR事態」は「FIFTY FIFTY事態」を思い出させ、トラウマに触れた。海外メディアも注目している。イギリスの音楽マガジン『NME』がHYBEとミン・ヒジン代表の葛藤を集中的に伝えており、海外の関心も高いことがわかる。

世界的にK-POPに対する関心が大きくなっているなかで、「FIFTY FIFTY事態」を連想させる「ADOR事態」が発生し、業界でも神経を尖らせて見守っている。

なおHYBEがミン・ヒジン代表と経営陣に送った監査質問書の答弁期限は、4月23日だと知られた。監査質問書には、ミン・ヒジン代表などADOR経営陣が経営権を奪取しようと謀議した状況、外部コンサルティング疑惑、人事採用の不正などの内容が盛り込まれた。

(記事提供=OSEN)

◇FIFTY FIFTYとは?

キナ(2002年生まれ)、セナ(2004年生まれ)、シオ(2004年生まれ)、アラン(2004年生まれ)の4人で構成されたガールズグループ。全員が韓国出身。2022年11月にアルバム『THE FIFTY』でデビュー。2023年2月に1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』をリリースし、そのタイトル曲『Cupid』が大ヒット。米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」に25週連続チャートイン(最高順位17位)し、BLACKPINKが持っていた歴代K-POPガールズグループの連続チャートイン記録(8週連続)を大幅に更新した。“中小芸能事務所の奇跡”と呼ばれた。しかし同年6月、突然メンバー全員が専属契約効力停止仮処分申請を提出し、所属事務所と紛争が始まった。最終的にキナだけが復帰。所属事務所は同年10月、3人に専属契約解除を通知した。

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