K-POPグループの積極的な“日本攻略”が目立つ。
第5世代K-POPボーイズグループの“2強”であるZEROBASEONEとRIIZEも今年、本格的に日本攻略に乗り出す予定だ。
ZEROBASEONEは来る3月、日本のKアリーナ横浜で初ファンコンサート「2024 ZEROBASEONE FAN-CON IN JAPAN」を開催する。日本での正式デビューも控えており、3月20日に初の日本シングル『ゆらゆら -運命の花-』を発売する。
まだ正式デビュー前だが、ZEROBASEONEの日本での人気は絶大だ。韓国で発表した2枚のアルバムで、オリコン週間アルバムランキングの最上位圏に入ったことも。昨年は東京ドームで開催された授賞式「2023 MAMA AWARDS」にも出演した。
日本で正式デビューしていないRIIZEも去る1月24日、『Love 119』の日本語バージョンを公開。同曲はRIIZEが初めて音楽番組1位を達成した曲だ。
RIIZEは日本現地の相次ぐ要請に支えられ、1月27日にNHKの音楽番組『Venue101』に出演。1月28日にはさいたまスーパーアリーナで開催された大型ミュージックフェスティバル「GMO SONIC 2024」のステージに立つなど、本格的な日本進出のシグナルを送った。
振り返れば2023年だけで、アルバム販売量1600万枚以上を記録したSEVENTEENは、いち早く日本市場を先取りしてきた。
彼らは5月18~19日に大阪のヤンマースタジアム長居、5月25~26日に神奈川の日産スタジアムでコンサートを開く。日産スタジアムは約7万人を収容できる日本最大規模の公演場で、現地アーティストでもコンサートの開催が難しい。ここで公演を行ったK-POPボーイズグループは東方神起だけだ。SEVENTEENはこれに先立って、日本5大ドームツアーも終えている。
ATEEZの日本での勢いも恐ろしい。2023年、日本2ndシングル『Limitless』をリリースし、オリコンのデイリーシングルチャート1位、週間シングルチャート2位、ビルボード・ジャパン「ホット・アニメーション」1位および「ホット100」6位などの成果を上げた。
また2月3日と4日には、さいたまスーパーアリーナで単独コンサートを開催。公演は全席が売り切れた。来る2月28日には日本3rdシングル『Not OK』も発売する。新譜発売翌日の2月29日には東京でショーケースを開き、ファンに会う予定だ。
TREASUREは日本大規模ツアーに続き、2ndフルアルバム『REBOOT』がオリコン週間アルバムチャートで1月初週に1位を記録する勢いを見せた。
彼らは2月21日、日本3rdミニアルバム『REBOOT -JP SPECIAL SELECTION-』を発売する。現在、ツアー「2024 TREASURE TOUR [REBOOT] IN JAPAN」を進行中のTREASUREは、2月3~4日の大阪、2月14~15日の名古屋、2月22~23日の広島など、6都市で計14回にわたり現地ファンに会う。
他にもガールズグループのBilllie、ボーイズグループのMIRAE(未来少年)やWEi(ウィーアイ)なども日本で正式デビューし、ショーケースを行った。
日本人メンバーのツキやハルナなどが所属するBilllieは、2月7日に日本初ミニアルバム『Knock-on Effect』を発売し、2月9日には東京でショーコンサートを開いた。MIRAEは2月14日に日本初ミニアルバム『RUNNING UP』を発売し、日本デビューと同時に現地6都市でツアーも開催する。
WEiも同日の2月14日、日本2ndミニアルバム『WAVE』を発売。アルバム発売ではないが、ガールズグループKISS OF LIFEも2月20日に東京・立川ステージガーデンで初の日本ファンミーティングを開催する。
韓国でデビュー後、日本に進出したり、日本人メンバーを迎え入れたりするだけでなく、SMエンターテインメント、JYPエンターテインメント、HYBEなど大手芸能事務所を中心に、日本現地グループのローンチもぐんと増えている傾向だ。
HYBEのボーイズグループ&TEAMを筆頭に、SMエンターテインメントのNCT WISH、JYPエンターテインメントのNEXZが誕生している。
&TEAMはデビューアルバムがオリコンのデイリーアルバムチャートでトップを記録。2020年にソニーミュージックと合作して進行したオーディションプログラムである「Nizi Project」で結成されたガールズグループNiziUを受け継ぎ、「Nizi Projectシーズン2」で選抜されたNEXZは、JYP初の現地ボーイズグループとして期待を一身に集めている。NCTの最後のチームであるNCT WISHも2月21日、東京ドームで大規模なデビューを行う。
K-POPグループが積極的に“日本攻略”に乗り出しているのは、新型コロナのエンデミック後も世界経済が下向き傾向を見せているなかで、全世界アルバム市場2位の日本でK-POPの基盤を固めたいという意図と解釈できる。
日本は伝統的なK-POPアルバムの輸出先トップの国だ。数字も2位のアメリカや3位の中国に比べて圧倒的だ。2023年上半期のアルバム輸出対象国を調べると、日本が約615億ウォン(約61億5000万円)で1位であり、続くアメリカが約323億ウォン(約32億3000万円)、中国が約287億ウォン(約28億7000万円)となっている。
とあるK-POP界の関係者は「日本はアジア圏国家のなかでも韓国と最も情緒、文化的に共通点が多い国であるため、K-POPの人気もやはり日本を通じて東南アジア、北米市場に広がっていく場合が多い。また、中国輸出の道が閉ざされ、日本のレコード市場はさらに重要になった」と述べた。
また、「新人グループはデビュープロモーションから日本の音楽市場を攻略し、最近は日本の現地化グループをローンチして韓国と日本を行き来しながら、“ツートラック活動”を繰り広げるなど、日本攻略にさらに積極的な雰囲気だ」と話した。
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