なぜ韓国アイドル界で“活動休止”が続出しているのか…「基準が低くなった」と言えるワケ

韓国では最近、複数のアイドルグループからメンバーの活動休止のニュースが聞こえてくる。

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活動を中断するメンバーたちは、急な体調不良のために休息を取り、回復だけに専念することを選んだのだ。

6月15日、Billlieのスヒョンは健康上の理由で活動休止を発表した。

所属事務所MYSTIC STORYは「安静が必要だという専門医の所見により、健康の回復のため一時的にスヒョンが活動を中断することになった」とし、「スヒョンの治療と早い回復のために努力し、今後もアーティストの健康と安全のために最善を尽くす」と伝えている。

スヒョンに先立ち、2023年上半期の間だけで実に10人ものK-POPアイドルが活動休止を発表した。

今年初めに健康上の理由で活動を休止し、専門医療機関で治療を受けていたTNXのチョン・ジュンヒョクは、今月7日にリリースされた3rdミニアルバム『BOYHOOD』の活動にも参加しなかった。

所属事務所P NATIONは「まだすべてのカムバック活動を消化するには無理だと判断した」とし、「本人及びTNXのメンバーたちと十分に相談し、チョン・ジュンヒョクは当分の間公式活動をせず、治療と急速により集中する予定だ」と伝えた。

4月にはIVEの日本人メンバー、レイが「動悸や息苦しさなどの体調異常の症状を感じて病院で受診し、治療や安定が必要だという医療スタッフの所見を受けた」として初のフルアルバム『I've IVE』の活動に参加せず。それでも、先月から活動に復帰した。

(写真提供=OSEN)左からレイ、ジョイ、オンユ、ジゼル

Red Velvetのジョイも体調不良で病院を訪問し、相談及び検診を通じて治療と安定が必要だという所見を受け、当分の間スケジュールに参加しないと明らかにした。

同じ理由で、SHINeeのオンユも今月9日に活動休止を伝えた。所属事務所SMエンターテインメントは、「最近、オンユのコンディション乱調が続いたことで相談や検診を受けるようになり、安静と治療が必要だという医療陣の所見を受けた」とし、デビュー15周年記念の8thフルアルバム『HARD』の活動と6月のコンサートに参加しないことを明らかにした。

また、NCTのジャニーはコンテンツ撮影中に右側の鎖骨骨折ですべてのスケジュールを中断し、治療と回復に専念している。

このほかにも、aespaのジゼルは健康問題で、今月10日に米ニューヨークで行われた野外音楽フェスティバル「ガバナーズ・ボール・ミュージック・フェスティバル」に不参加。

BLACKPINKのジェニーは、今月11日にオーストラリア・メルボルンで開催したワールドツアー途中に体調不良でステージを離脱した。所属事務所YGエンターテインメントは「ジェニー本人は最後までステージを強行する意思表示をしたが、現場で医療スタッフの勧告を受け、十分な休息と安静を取れるようすぐに措置した」と伝えた。

(写真提供=OSEN)左からスヒョン、チョン・ジュンヒョク、ジャニー、ジェニー

これまでもK-POPアイドルの活動休止は度々みられてきた。ただ、特に最近、より頻繁になったと感じられるのは、それだけアーティストの健康状態に対する大衆の関心度が高まったためだと分析される。

今年4月に突然この世を去ったASTROのムンビンさんをはじめ、まだ若い年齢のスターたちの悲報が多く聞こえてきたことで、アーティストの肉体的・精神的健康に対する事務所の細心な管理を要求する声が高まっているのだ。

これに伴い、事務所もアーティストが体調不良を訴えたときには、直ちに専門機関を訪問して適切な措置を執り、その一環として活動休止を選んでいる。

健康状態が良くなくてもスケジュールを強行することを“プロ意識”と美化し、賞賛を送った雰囲気も今は昔のことになった。

わずか数年前までは、ステージで公演中にアイドルが倒れたり、負傷をしてもギプスをした状態でステージ状態に上がる光景が頻繁に見られた。

しかし、今では活動休止の基準が以前よりも低くなった。ファンたちもやはり、アーティストに無理な活動を強いるよりは、例えグループの完全体の姿を見れなくても、メンバー一人ひとりの健康を願い、一日でも早く回復することを願う雰囲気だ。

むしろ、コンディションの乱れに誰よりも早く気づき、先に事務所の方に安静や休息を要求したりもする。

このような変化は、K-POPの寿命がさらに長く続くようにするために必要な過程でもある。

そもそも、最初から健康に無理がないように努めることが一番良い。ただ、芸能人という特性上、肉体的・精神的な消耗を避けることは不可能に近い。これは芸能人に限らず、一般的に多くの社会人が患っている“伏兵”でもある。

ならば、少なくとも随時アーティストのメンタルや健康状態をチェックし、それに合った治療を提供することが、事務所のしなければならないことだろう。

それは過去と同じ悲劇を繰り返さないためにも必要不可欠なことだ。

(記事提供=OSEN)

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