“兵役逃れ”を理由に20年間も韓国に入国できない歌手ユ・スンジュン(46)が現在の心境を吐露した。
彼は現在、入国ビザと関連した訴訟を進行中だ。
ユ・スンジュンは4月20日、自身のSNSに「昔も今も法的に問い詰めずに“兵役逃れ”という単語を使い、国民を扇動しているマスコミ」と切り出した。
続いて「力のない個人にリンチを加えても誰一人、何も言えない恐ろしい社会。誰かは弁論の機会さえ与えられていないのに、誰かには証拠があふれ、側近たちが死んでいくのにシールドを張って潔白を主張している」と敵対心を表わした。
また、「21年間、政府が下した決定が、そして私が下した選択が法的に問題なのかどうかも問い詰めないまま、メディアで人民裁判のように罪人の濡れ衣を着せられている」と主張した。
そしてユ・スンジュンは、「一体いつまで、この力の抜ける戦いを続けなければならないのかわからない。いつかは明らかになる。もし明らかにならないとしても、真実でないわけではない」と締めくくった。
1997年のデビュー後、数々のヒット曲でK-POPスターの地位に上がったユ・スンジュンは、人気絶頂だった2002年に入隊を控えて出国し、韓国国籍を放棄してアメリカ市民権を取得した。
以降、ユ・スンジュンが兵役を逃れるために韓国国籍を放棄したという指摘が続き、社会的な物議となった。韓国法務部はユ・スンジュンに対して入国禁止措置を下した。そのためユ・スンジュンは現在まで約20年にわたって、韓国に入国できずにいる状況だ。
ユ・スンジュンは2015年10月に在外同胞(F-4)ビザ発給を申請したが、駐ロサンゼルス総領事がこれを拒否すると、訴訟を起こした。1審、2審はユ・スンジュンの敗訴となったが、最高裁判所は破棄差戻し審を経てユ・スンジュンの勝訴判決を2020年3月に確定させた。
しかし韓国外交部は、最高裁判所の判決は適法な手続きを経て決定せよという趣旨であるだけで、ビザを発給せよという趣旨ではないとし、ビザの発給を拒否。
ユ・スンジュンは再びビザの発給を申請して拒否されると、2020年10月、ソウル行政裁判所にビザ発給拒否処分取消訴訟を提起した。だが1審では敗訴した。
ソウル高裁・行政9-3部(部長判事チョ・チャンヨン、キム・ムシン、キム・スンジュ)は4月20日午後、ユ・スンジュンが駐ロサンゼルス総領事館を相手に提起した、ビザ発給拒否処分取消訴訟の控訴審を開き、来る7月13日を宣告期日に指定した。
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