「ジウンのようにおせっかいで、エネルギーが溢れているような性格ではない。しかし、私がしなければならないことを一生懸命やっても、仕事がうまくいかなかった時、もどかしがる姿に共感した。演技者としていつも完成した衣装を大衆に見せる役割をしてきたが、一人を輝かせるために、途中の段階で多くの人が激しく努力しているという事実も知った」
劇中、ジウンは仕事も愛も両方勝ち取る積極的なキャラクターだ。自分の元彼であるウミン(演者チェ・ミンホ)に感情が残っていつつも、ナムジン(演者チェ・ウォンミョン)からの告白を断ることができず、視聴者をもどかしくさせる。その過程でモデル志望の年下ドヨン(演者キム・ミンギュ)からもアタックされる。
「ジウンが愛らしく見えなければならないのに、右往左往する姿が悪く見えることもあり苦心した。特に、ジウンがキツネ(韓国語で、男性を上手く転がすような女性の喩え)に見えないように気を使った。ウミンとナムジンの間でジウンが葛藤するのを明確に表現し、ドヨンは無視するように見せようと演技した」
結局、ジウンはお金持ちのナムジンではなく長い時間を共にしたウミンを選ぶ。
チェ・スビンは「ジウンの気持ちも理解はできる」としながらも「実際の私なら現実的な部分を悩んだはず」と率直に答えた。
「ジウンはいつも自分が先にウミンを好きになって、付き合ったと思っていた。でも、ウミンが自分のために用意した写真展を見て確信ができた。現実の私なら?実際、多くの人から告白されたときもあった。しかし、結婚は現実なので、愛だけで判断するのは簡単ではなさそうだが、その気持ちは理解できる。でも、そこであえて元彼を選ぶかな?(笑)」
一緒に呼吸を合わせたウミン役のSHINeeチェ・ミンホと撮影したキスシーンとベッドシーンも話題になった。
劇中、ウミンとジウンは別れてはいたが酒に酔った勢いで一晩を共にする。キスシーンだけで4~5時間もかかるほど念入りに撮影したシーンだ。
「ミンホさんはバラエティ番組で『情熱マン』として有名だが、劇中のウミンはシニカルで受動的な人物なので、どんな共演になるのか気になった。いざ放送を見ると、ウミンの勇気もない、情熱もない姿をよく表してくれた。実際、ミンホさんは配慮もできて、自分より他人をもっと気遣う俳優だ。キスシーンもかなり長い時間撮ったが、お父さんがとても嫌がっていた。他のドラマでもキスシーンに不快感を表わし、チャンネルを回したりする。最近忙しすぎて家に帰れなかったが、幸いにもお母さんとお姉さんは楽しく見たようだ」
ファッションを巡る20代の仕事と愛を描いたという点、主人公がファッション広報代行会社の職員という点で『ザ・ファビュラス』はNetflixの人気オリジナルシリーズ『エミリー、パリへ行く』の韓国バージョンという評価を受けたりもした。チェ・スビンは「『ザ・ファビュラス』を撮る前から『エミリー、パリへ行く』を面白く鑑賞した。好評に感謝する」と述べている。
20歳でデビュー、いつのまにか演技生活も10年を終え、30歳を迎えたチェ・スビン。「作品をする度に、悩みが大きい」として「新しい人生と役を準備するのは何度やっても難しい」と打ち明けた。
「チェ・スビンと言えば明るくて愛らしいキャラクターを連想することに感謝する。20代を一生懸命生きてきたから、今の自分を作った土台となった。これからは視聴者に変わった姿を見せたい」という抱負を語っていた。