「演技力不足で叩かれる」は今は昔…“アイドル出身俳優”が活躍する韓国ドラマ・映画が増加のワケ

アイドル出身の俳優たちがKコンテンツの主軸となった。

【写真】「もはや妖精」IUの“美脚ショット”

彼らは地上波のドラマはもちろん、OTT(動画配信サービス)、そしてハードルが高かった映画にまで登場し、国内外のファンを集める役割を十分に果たしている。

特にOTT時代に入って実験的なKコンテンツが多くなったなかで、アイドル出身俳優たちの活躍が決定的な役割を果たしているとの分析が多い。

ドラマで大活躍の“演技ドル”!

最近、最終回を放送したMBCのドラマ『ゴールデンスプーン』では、主人公を演じたBTOBのユク・ソンジェをはじめ、I.O.I出身のチョン・チェヨン、MOMOLAND出身のヨヌなどが演技で呼吸を合わせた。

(画像提供=MBC)『ゴールデンスプーン』

tvNの『シュルプ』では、SF9カン・チャニと『PRODUCE 101』シーズン2出身のユ・ソンホが朝鮮王朝時代の王子に扮して好評を得た。

現在、韓国で放送中のENAドラマ『何もしたくない』(原題)では、AOA出身のソリョンとZE:A出身のイム・シワンがそれぞれ男女主人公を引き受け、物語をリードしている。放送を控えている『還魂:光と影』には、NU'EST出身のファン・ミニョンが出演する。

(画像提供=ENA)『何もしたくない』

その他にも、今年のヒットドラマ『二十五、二十一』(tvN)でフェンシング選手コ・ユリムを演じた宇宙少女のボナ、韓国ドラマで初めて国際エミー賞を受賞したKBSドラマ『恋慕』の男性主人公であるSF9ロウンも、実力派“演技ドル”(演技+アイドル)として認められている。

OTTでは演技ドルの活躍がさらに目立つ。

最近、突風を巻き起こしたWAVVEオリジナルシリーズ『弱い英雄』(原題)のパク・ジフンは、『PRODUCE 101』で誕生したプロジェクトグループWanna Oneで活動した経緯がある。ソロ歌手としても頭角を現したパク・ジフンは、『弱い英雄』で上位1%の模範生であり、小さな体格を活用した学内の英雄に扮し、次世代を導く主演俳優として位置づけられた。

(画像提供=WAVVE)『弱い英雄』

グループSHINee出身のチェ・ミンホも12月に公開されるNetflix『ザ・ファビュラス』で主演を務める。

映画界でも欠かせない存在に

ドラマよりもハードルの高かったスクリーンでも、アイドル出身俳優たちの影響力が大幅に増えた。すでにK-POPを通じてグローバルな認知度を高め、ドラマを通じて着実に演技力を積んだ彼らを断る理由がないというのが、映画業界の一貫した態度だ。

歌手兼女優として活動するIUは、本名イ・ジウンで出演した映画『ベイビー・ブローカー』でカンヌ国際映画祭のレッドカーペットに参加し、春史映画祭、韓国映画評論家映画賞などの主要映画授賞式で新人賞を受賞した。

(画像提供=CJ ENM)『ベイビー・ブローカー』のIU

前出のイム・シワンは制作費300億ウォン(約30億円)の大作『非常宣言』で、テロ犯リュ・ジンソク役を演じて劇に緊張感を与えた。Secret出身のハン・ソナは独立映画『窓の外は冬』で落ち着いた内面を披露し、ASTROのチャ・ウヌもアクション映画『デシベル』でスクリーンデビューを果たした。

(画像提供=ShowBox)『非常宣言』のイム・シワン

またGOT7のパク・ジニョンは、映画『クリスマスキャロル』で10代の服役者と発達障害児の1人2役に挑戦。他にもオク・テギョン(『閑山:龍の出現』)、オン・ソンウ(『人生は美しい』)、ナナ(『自白』)らがスクリーンで大活躍した。

アイドル出身の俳優たちがKコンテンツで活躍し、ソーシャルメディア上でもKコンテンツ関連のツイート件数が500%以上も急騰したという。ツイッターコリアのキム・ヨンジョン常務は8月に開かれた「コンテンツマーケティングサミット(CMS)2022」で、「K-POPアイドル出身俳優の出演がツイートの増加を牽引した」と分析した。

『クリスマスキャロル』のパク・ジニョンは最近、本紙『スポーツソウル』とのインタビューで「過去にはアイドル出身の一部の俳優たちの余裕のない演技力に対する不信が大きかったが、“演技ドル”の先輩たちがその偏見を払拭してくれ、さらに演技しやすくなった」と伝えた。

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