イ・サンボは麻薬容疑が疑われた事件当時を振り返り、「普段飲んでいた薬を飲んだ後、ビール1缶を飲んだ。それからコンビニで何か買って来ようと思い、2回にわたって行ってきた。そうしたら、自宅の前で刑事や地区隊の人など8人から質問を浴びせられた。“麻薬をしたのか”と言われて何事かと思った」と明かした。
事件が起きたのは9月10日の14時頃。当時、イ・サンボはソウル江南(カンナム)区・論硯(ノンヒョン)洞の住宅街で、麻薬類管理法違反の容疑で緊急逮捕された。
イ・サンボは住民からの通報で警察に検挙された。当時、警察は「泥酔したようにふらつきながら街を徘徊する男性がいる」という通報を受け、緊急で出動。警察が出動した際、イ・サンボは薬に酔ったように見え、口元に嘔吐の跡もあったとされている。
簡易検査では麻薬陽性、大学病院検査では陰性判定を受けたイ・サンボ。「家に帰って少し洗い、服を着替えて気を引き締めて、次の日に調査を受けると言ったら、留置場に閉じ込められた。とある放送局では私が映ったCCTVの映像が公開され、(自分が)麻薬をしたことを認めたと、あたかも事実のように報道された」と伝えた。
そんなイ・サンボは番組中、思い立って加平邑のとあるスーパーに向かったが、ある瞬間、カートを握ったまま座り込んでしまった。
イ・サンボの知人は、「彼はパニック障害と閉所恐怖症を持っている。精神安定剤を服用しているが、今は量をかなり減らしたことも知っている」と事情を明かした。
一時は麻薬容疑を認めたとまで伝えられたイ・サンボは、最終的に国立科学捜査研究院の精密鑑定の結果、自身の尿と毛髪からモルヒネの成分が検出されなかった。警察もイ・サンボを捜査した結果、麻薬を投薬したと見る証拠がなく、不送致の決定を下した。
亡くなった母親の墓を訪れたイ・サンボ。彼は墓前で涙を流しながら、カメラの前で次のように率直な心境を吐露した。
「1998年に交通事故で姉が亡くなり、2010年には父親、2018年に肺がんと診断された母親が2019年に亡くなった。恨みも多かった。“なぜ私だけを置いてみんな亡くなってしまうのか”と、さまよったこともあった」
その後、イ・サンボは映画チームとの台本読みに臨むなど、新しい一歩を踏み出す姿を見せた。