8月28日に韓国公開された映画『ユ・ヨルの音楽アルバム』(原題)でヒロインを務めた女優キム・ゴウン。
相手役のチョン・ヘインと共に、高校生時代から社会人になるまですれ違いながらお互い恋の周波数を合わせていくカップルを演じた。
キム・ゴウン、『トッケビ』の初恋チョン・ヘインとついに “恋人役”【PHOTO】
キム・ゴウンは同作の出演を決めた理由が「平凡なストーリー」と話す。
「ある特別な事件が起こったり、ダイナミックな展開にならず、ただ流れていくストーリーだった。日常に近く、人物たちの感情や悩むところにすごく共感できる作品だった。ダイナミックな部分がないので良いと感じられた」
ヒロイン・ミスを演じる上で感じたことは何だろうか。
「普通の人物を演じるのが、よくある機会とは言えない。普通の人だとしても映画の中では映画的な要素や事件によって結局、映画のような人物になってしまう。ただ今回は、本当に普通の人が日常的な感情を出す映画なので結構悩ましかった。控えめに、表現をやり過ぎないように、ミスという人物と密接になろうと努力した」
劇中、様々な理由によってすれ違いを繰り返す2人だが、「まだ携帯がなかった90年代の恋愛を描きたい」というのが、チョン・ジウ監督の意図である。
それに対してキム・ゴウンは「すれ違ったり会えない時間があったからこそ、もっと切ない感じだったと思う。だからもっと愛し合って、一層堅固な関係になったのでは」と話ながら、「今回の映画でも、もし2人が簡単に結ばれていたら、あんなふうに愛し合わなかったと思う」と語った。
キム・ゴウンが演じるミスは恋愛に関して素直に行動する女性だが、「私はミスの素直な部分がすごいと思った。恋愛において率直に表現する姿が格好よかった」と言う。
これは「自分とは違う」という意味かと聞き返すと、「私は、相手との関係を築いてからは好き嫌いを素直に表現するけど、恋愛を始める前は自分からは言い出せなかったり、恥ずかしがったりする」と、ニコッと笑った。
ミスは大学卒業後、印刷所で働きながら自らを「ダサい」と感じる。自尊感情が低くなったのだ。キム・ゴウンもそんな瞬間があったと打ち明ける。
「学生時代には学ぶのがすごく幸せで、デビューしてからは本当に頑張った。仕事をしながらいろんな経験をすると、本当に辛かった時期にもメンタルはさらに強くなった。乗り越えるために自分を強く鍛えたけれど、その時期が過ぎると一気に崩れた」
だからこそ「2000年代のミスを演じながらもっとも共感したし、悲しかった」というキム・ゴウンは、スマートに乗り越えたその時期をこう振り返る。
「努力をした。自尊感情が低くなったのは、自分自身に対する愛が無いというより、自分に対する疑いや他人との比較が原因だったはずだ。そういうものが私を小さくして小さい人間に思わせたとらしい。だから根本的なことから考え直して、自分を客観的に見つめ合う時間を設けながら慰めた」
演技活動を休止したことがなかったキム・ゴウンだからこそ、その時期を察するのが容易ではなかったが、キム・ゴウンは言う。
「辛いからといって仕事を休むのは違うと思った。休んでいればまたそういう瞬間が来るかもしれないので、仕事を休むのは正解ではないと思っていた。そういう時、『Sunset in My Hometown』の出演を決めたが、良い選択だったと思う。すごく癒されたしほぼ克服した」(つづく)
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