Fantasporto国際映画祭で監督主幹部門の最高監督賞を受賞し、ウディネ極東映画祭の閉幕作にも選ばれた。さらにスイスのフリブール国際映画祭、カナダのファンタジア国際映画祭、ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭に招待された。
それについてソ・ジソブは「とても感謝しており、嬉しい。監督、おめでとう。何よりも『自白』を韓国の観客の方々と見る機会ができて嬉しいし、私も観客の立場で早く作品を見たい」と明らかにした。キム・ユンジンは「海外で受けた熱気が国内でも続くことを願う」と付け加えた。
『自白』はソ・ジソブをはじめ、キム・ユンジン、ナナと“演技の穴”がひとつもないラインナップで期待を高める。ユン・ジョンソク監督は「素敵な方々と作業したんだなと思い、改めて誇らしく、驚きがあった。各配役の第1志望の俳優たちだった。とても運が良かった。まだ夢のようだ」と、キャスティングに満足感を示した。
特にユン監督はソ・ジソブに自筆手紙でラブコールを送ったと話して注目された。ソ・ジソブは「恋愛手紙ではなかった。作品についての紹介がたくさん書かれていた。私と一緒にやりたい、一緒に作りたいと、そんな内容が盛り込まれた手紙だった。その時の自分にとってプラスになったようだ。念のため金庫に入れておいた」と冗談を言った。
ソ・ジソブは密室殺人事件の唯一の容疑者と目された、有望な事業家ユ・ミンホ役を演じた。キム・ユンジンはユ・ミンホの無罪を立証する勝率最高の弁護士ヤン・シンエに扮する。ユ・ミンホと内縁関係であり、密室殺人事件の被害者であるキム・セヒはナナが演じる。
俳優たちは一度始まったら止められないシナリオに惹かれて出演を決めたと口をそろえた。ソ・ジソブは「一枚一枚、めくるたびに“それでどうなるの?誰?違う?”となった。最後のページを読むまで、緊張感から逃げられなかった。とても魅力的だった。めくるほど気になる」と話した。キム・ユンジンは「中間くらいになって“えっ?”と大声を上げ、後半では“はっ”と言った。台本が素晴らしかった。どんでん返しのどんでん返しを繰り返す。私が一番愛するスリラーでもあり、やらない理由がなかった」と話した。
ジャンル的な特性と没入できる脚本、そして出演者の熱演が何よりも重要な作品だ。そのなかでもソ・ジソブの目の演技が卓越していたとのことだ。ソ・ジソブは「瞳の動きを計算して演技したわけではなかった。ただ、ジャンル的な特性上、編集で変わることもあり、後半に音楽が入ると変化するカットがあったので、何度も撮った。撮影するとき、感情を多様にした」と説明した。
また、限られた空間でほとんどの撮影が行われたため、人物の心理に合わせて細かい動線まで気を使わなければならなかった。ユン・ジョンソク監督は「人物の動きや表情が大きなインパクトを与える設定が多い。台本を置いて一緒に読みながらリハーサルをたくさんした。ブロックキングを予習しながら台本も修正していき、互いに動線について話を交わした。それで本撮影の時、完成度を高めることができたようだ。とても自分のためのことだった」と話した。
この作品はソ・ジソブが初めて出演するスリラーという点でも関心を集めている。キム・ユンジンは、「ソ・ジソブさんの新しい顔を見ることができる。もともと何も言わないのに、撮影が終わると打ち解けた。少しおしゃべりだった。最後の何日かはとても楽しかった。良かった。これでいいのかと思うほどだった」と言って笑みを浮かべた。続けて「細かく演技したからか、容易ではなかったが面白かった。同じ場面でも細かいディテールがなければ退屈かもしれないが、ジソブさんと呼吸を合わせたせいか、現場では簡単にすらすら撮影できた」とし、ソ・ジソブとの呼吸も褒め称えた。
原作『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』とは、どんな差別化が図られたのかも注目ポイントのひとつだろう。ユン・ジョンソク監督は「原作の映画があまりにも完成度が高い。私も印象深く見たし、好きな映画だ。プレッシャーがなかったといえば嘘だ。リメークは韓国が初めてではない。イタリア、インドでも作られた。だから、さらに大変な作業だった。話とキャラクターは変えておらず、その話のなかで原作が見せなかった部分を見せたかった。結末にも違う点がある」と耳打ちした。
最後にソ・ジソブは「高度な脱出ゲームのように、パズルを合わせていく面白さがある。“自分だったらどんな選択をしようか”と考えながら見れば、終わるまで緊張して見られるだろう」と伝え、キム・ユンジンは「細かなディテールも逃さず、最後まで疑わなければならない。そうすればもっと楽しく見られるだろう」と話した。ユン・ジョンソク監督は「俳優たちのティキタカを楽しんでほしい」と付け加えた。
映画『自白』は来る10月26日、韓国で公開される予定だ。